キャンプ場徹底解剖!「RECAMP 富士スピードウェイ」(静岡県小山町)|世界初のサーキット内サイト!夜は静けさと星空を満喫
「RECAMP 富士スピードウェイ」(静岡県小山町)は、日本を代表する国際的なモータースポーツサーキット「富士スピードウェイ」のコース内側に造られたキャンプ場。世界で初めて、グレード1サーキットのコース内側に常設されたキャンプ場だ。2024年9月にオープンし、モータースポーツファンのみならず、ペットと一緒にキャンプを楽しみたいという人たちからも需要が高い。レーシングコースの目の前だからこそかなう、刺激的な非日常体験が可能なキャンプ場の全貌を紹介しよう。 【写真】ドイツのサーキット、ニュルブルクリンクをイメージした場内の路面アート ■【ロケーション】富士山を望むサーキットのド真ん中 「RECAMP 富士スピードウェイ」があるのは、静岡県小山町。新東名高速道路・新御殿場ICから北へ約20分車を走らせると到着する。人気の「御殿場プレミアム・アウトレット」からも近い。 「RECAMP 富士スピードウェイ」は、トヨタグループが推進する「富士モータースポーツフォレスト・プロジェクト」の一環として開業し、日本各地でキャンプ場を展開する「RECAMP」が運営している。モータースポーツの最高峰であるF1グランプリなども開催可能なグレード1サーキットは、富士スピードウェイを含めて国内に2カ所。しかし、そんなグレード1サーキットのインサイドエリアに常設されたキャンプ場は日本どころか、世界でも「RECAMP 富士スピードウェイ」だけだ!富士スピードウェイを象徴するテクニカルなコーナー「100R」の内側にあり、目の前を高速で走り抜ける車やバイクの迫力と、富士山を望む雄大な景色が楽しめる。 早ければ朝8時ごろからレーシングカーなどがサーキットを走り始め、キャンプ場内のどこにいても走行音が聞こえる、ファンにはたまらないロケーション。しかしながら夜は打って変わり、静けさと星空に心癒やされる。照明は最小限に抑えられており、街灯りも見えない。普段の生活ではなかなか体験できない静寂は、都会の喧騒を忘れさせてくれる。そんな昼の「興奮体験」と、夜の「静寂体験」のギャップも「RECAMP 富士スピードウェイ」の魅力だ。 ■【キャンプサイト】全サイトAC電源付き!芝生のオートサイト キャンプサイトは、「オートキャンプサイト」「ドッグオートキャンプサイト」「ルーフデッキ付きドッグ・オートキャンプサイト」の3種類から選べる。予約時に場所の指定はできず、チェックイン時に場所を指定される。それぞれの特徴を見ていこう。 ■オートキャンプサイト 全22サイトある「オートキャンプサイト」は、木々で囲まれた区画サイト。駐車スペースを含む約100平方メートルと十分な広さながらも、林の中にあるためプライベート感も楽しめる。AC100ボルトの電源コンセントポールを完備しており、さまざまな電化製品の利用が可能だ。また、焚き火シートも用意されているので、もし忘れてしまっても安心だ。 ■ドッグ・オートキャンプサイト 高さ約1.5メートルのフェンスで囲われ、ノーリードで愛犬と過ごせる「ドッグ・オートキャンプサイト」は全3サイト。およそ200平方メートルの広々としたスペースを備えており、愛犬だけでなく小さな子どもも安心して楽しめる。犬専用の足洗い場があるほか、給湯器付きの炊事場も完備。コースに沿うように配置され、眼前にサーキットを眺められるため、ペット連れではないモータースポーツファンからも人気が高いそうだ。 ■ルーフデッキ付きドッグ・オートキャンプサイト フェンスで囲まれた約250平方メートルのスペースに、ルーフ付きのウッドデッキを設置。屋外シンクとテーブルやイス、ランタンが付いているため、タープ設営の手間が省ける。犬専用の足洗い場も完備した、広々とした芝生のスペースだ。こちらも目の前はサーキットのため、昼間は迫力のある走行を見学できる。 ■【トレーラーハウス】ユニークで快適な4種類 エアコン付きで、キャンプ初心者も快適に過ごせるトレーラーハウスは4種類を設置。気軽にアウトドア気分を楽しみたいなら、トレーラーハウスがおすすめだ。 ■トレーラーコテージ エアコンを完備した「トレーラーコテージ」は全3棟。リビング空間と2段ベッドがあり、ベッドにはマットレスと寝袋が備え付けられているので、寝具の持ち込みは不要だ。また、レース観戦や日光浴を楽しめる展望デッキ、炭焼きBBQグリル付きのキッチンとテーブル、イスのセット、焚き火台、芝生のリビングスペースを備えており、アレンジ次第でさまざまな過ごし方ができる。 ■ドッグトレーラーコテージ 「ドッグトレーラーコテージ」は全2棟。「トレーラーコテージ」内にケージを設け、ルーフ付きのアウトドアリビングと組み合わせることにより、ペットと一緒に手軽なキャンプ体験を可能にしたサイトだ。高さ約1.5メートルのフェンスで囲われたドッグランスペースは約100平方メートルを確保しており、そこにテントを設営するのもOKだ。 ■トレーラーヴィラ 近未来型トレーラーハウス「パークラウンド」を全2棟設置。スタイリッシュな外観に加えて、雨をしのげる前室には、ガスグリルとキッチン、リビングスペース、ハンモックを完備している。また、目の前には焚き火台を設けたスペースもある。室内はダブルベッドが2台あるほか、トイレ、シャワー、冷蔵庫も備えており、ホテルライクなキャンプステイが楽しめる。 ■ビンテージトレーラーコテージ 敷地内に1つだけある「ビンテージトレーラーコテージ」は、アメリカから輸入した1970年製エアストリーム「sovereign」の内装をフルリノベーションしたもの。ダブルベッドやシャワー、トイレ、エアコン、キッチン、冷蔵庫、電子レンジなどの最新設備を完備しつつ、古きよき面影を随所に残したトレーラーだ。専用の展望デッキを併設しており、走り抜ける車やバイクと富士山を望むことができる。 ■【キャンピングガレージハウス】車好きにはたまらない宿泊棟 ガレージ内で愛車と一緒に宿泊することができる、車好きのガレージを模したコンセプトサイト。ガレージ内には小上がりの就寝スペースがあり、そこにマットレスと寝袋を用意。エアコン、ガスグリル、キッチン、冷蔵庫、焚き火台も完備しており、季節問わず楽しめる全天候型宿泊棟となっている。また、屋上デッキは施設内で最も高いテラス席で、100Rコーナーを一望できる。 また、「キャンピングガレージハウス」に常設されている焚き火台は、自動車用マフラーメーカー「FUJITSUBO」製。これも車好きにはうれしい演出だ。 ■【各種設備】設備充実!手ぶらキャンプも可能 「RECAMP 富士スピードウェイ」の入口すぐにある管理棟には、売店を併設。軽食や菓子、カセットガスや炭など、「忘れた」「使い切ってしまった」というときに必要なものがそろっている。薪は針葉樹800円、広葉樹1000円で販売している。 また、電子レンジと電子ポットもあるため、食事は簡単に済ませたいという人も助かる。テントやタープ、BBQグリル、寝袋、ランタンなどのレンタルも行っており、受付・返却は管理棟で行う。利用時間は8時~18時(繁忙期は20時まで)となっている。 管理棟からキャンプサイトへ入ってすぐ、施設の北側には予約不要で利用できる無料シャワーのほか、コインランドリー、炊事場、薪・灰捨て場がある。施設内に無料シャワーは2カ所あるが、こちらのシャワー室は男女で分かれており、洗面スペースを設置。鏡やドライヤーもあるため、メイクしたり、髪をセットしたりするという人は、こちらの利用がおすすめだ。 シャワー棟と並んで建つ炊事棟は、両サイドに3つずつ、計6つのシンクを設置。給湯器付きで、お湯も利用可能だ。食器用洗剤やスポンジなどはないので注意しよう。また、シンクではBBQなどで使用した網や鉄板を洗うのは禁止。灰捨て場にブラシを設置しているので、網や鉄板の汚れはそちらで落そう。 キャンピングガレージ近くには、シャワー棟とトイレを設置。こちらのシャワーはすべて個室で、男女共用が2つ、女性専用が1つある。脱衣スペースは広々としており、鏡とコンセントがあるため、持参したドライヤーの使用も可能。シャンプー、コンディショナー、ボディソープも用意してある。利用時間は7時~11時、15時~21時。予約は不要で、利用料もかからない。 施設の中央部には「コミュニティプレイス」があり、焚き火を囲んでみんなでワイワイ楽しめる空間となっている。ここに敷き詰められた石はサーキットのコースサイドのサンドトラップと同じ石が使われているなど、遊び心も満点だ! このほかにも、施設内にはサーキットへの没入感を高める演出が散りばめられている。また、場内の道はアスファルトで舗装されているので、車高(地上高)の低い車などでも安心だ。 ■【おすすめポイント】体験&アクティビティも一緒に楽しもう 「RECAMP 富士スピードウェイ」を有する「富士モータースポーツフォレスト」は、富士スピードウェイを筆頭に、レストランやホテル、温浴施設、ミュージアムなど、さまざまな施設で構成されている。せっかくならキャンプだけでなく、他施設も一緒に楽しんでみてはいかがだろうか?ここでは、併設する一部の施設や、体験・アクティビティなどを紹介しよう! ■レンタルe-Bike「FOREST RIDE」 「RECAMP 富士スピードウェイ」開業に合わせて、富士モータースポーツフォレスト内の移動手段として「e-Bike」のレンタルを開始。価格は最初の60分1000円、それ以降延長60分あたり500円で、キャンプ場内の管理棟でレンタルできる。子ども用サイズも用意されているので、家族みんなでサイクリングを楽しむのもいいだろう。 ■レストラン「CRANE Garden」 食事は富士スピードウェイ内にあるレストラン「CRANE Garden」を利用するのもおすすめ。店内西側には大きな窓を配し、レーシングコースを見渡せる造りに。メニューはカレーやラーメン、定食、丼ものなどをラインナップし、券売機で購入するスタイルだ。季節限定メニューもあるので要チェック! ■体験走行 通常はライセンスがないと走行できないサーキットを、特別に走行できる「体験走行」も大人気。フォーミュラカーやGTカーが走行するグレード1サーキット、富士スピードウェイの国際レーシングコースを、自分の愛車やバイクで走行できる。トップレーサーになった気分で、日本一の長さを誇る1475メートルのストレートや、約36メートルもの高低差を楽しもう。 なお体験走行は、先導車付きで追い抜きができない隊列走行となっている。国内で有効な普通自動車免許を持っていれば、ヘルメットもグローブも不要だ。さらに、乗車定員までの同乗も可能なので、ファミリーでも楽しめるコンテンツとなっている。トヨタGRシリーズなど、人気のスポーツ車両をレンタル(有料)して走行することも可能だ。 体験走行は各日12時より開催。申込フォームからの予約制で、料金は1台3300円からとなっている。開催日などの詳細は、富士スピードウェイ公式サイトで確認しよう。 このほかにも、手軽にモータースポーツが楽しめる「レンタルカート」や、世界のレーシングカーを展示する「富士モータースポーツミュージアム」などもあり、キャンプ場からサーキットを見るだけでなく、モータースポーツをさまざまな角度から満喫できる施設となっている。 【取材・文=民田瑞歩/撮影=古川寛二】 ※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。
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