「カメムシの臭さでカメムシ自身が死ぬ」は本当!大量発生の『カメムシ』を室内で見つけたら「瓶で捕獲」がオススメ
去年秋に大量発生したカメムシが、今年になっても再び大群となって活動をしています。くさい臭いを発し、さらに農作物にも害を与えるカメムシ。室内で見つけた場合は、素手でさわらず瓶などでそっと捕まえて外に出すか、殺虫剤を使用するのがよいということです。 【画像を見る】阪神間でよくみられるカメムシは?詳細を図解
カメムシの発生数を調査している和歌山・みなべの観測地点では、過去10年で最大となるカメムシの発生量を記録しました。同様の調査をしている京都府病害虫防除所の浅井信一専門幹は「今年は4月にたくさん捕獲されている。これまでになかったこと。カメムシが早く出てくるということは、モモやウメなどの収穫が早い果樹に傷を与えてしまい商品価値がなくなるということが特に心配されます」などと話しています。 カメムシは近畿のみならず、南関東や中国・四国地方でも大量発生しているため、農林水産省は農作物に大きな被害が出るおそれがあると注意を呼びかけています。
カメムシがくさい理由とは…強烈なにおいでカメムシ自身が死ぬことも!?
カメムシの生態について、害虫防除技術研究所・所長の白井良和さんに話を聞きました。 ―――そもそも、カメムシはなぜあんなにくさいにおいを出すのですか? 「敵から身を守るために自分が助かるように、においを出すということです。威嚇しているということですね」 ―――口の中が苦くなるような、とにかく不快になるにおいですよね。においがついてしまうとなかなか取れないのも難点です。日本ではたくさんの種類のカメムシが確認されていて、よく見られるカメムシというのがツヤアオカメムシ、緑色のものです。そして茶色っぽいクサギカメムシ。どちらも体長15mmぐらいですが、体長が約5mmのマルカメムシというものもありまして、これは干してある洗濯物や布団にくっついてるのを見たことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。種類にもよりますが、おおむね卵から50日ほどで成虫になります。人間に対しては悪臭を発するということで、不快な害虫として認識されています。農作物に対しては、稲・果物・豆などの汁を吸う農業害虫と指定されています。カメムシによる農業への被害は心配ですよね? 「その通りですね。やはり少しでも汁を吸ったら見栄えが悪くなるということで、かなりの被害が心配です」