テレビ大陸音頭が語る結成秘話 バズりまくりの若きバンドを生んだ底知れぬ音楽ルーツ
北海道シーンの衝撃「自分たちもヤバい演奏をしないと」
―そもそもテレビ大陸音頭を結成するとき、どういう音楽をやろうと思ったんですか? 鈴木:最初は一瞬ファンクを目指してなかった? ヤナガワ:踊れるビートを重点的に意識してたね。 千代谷:最初はとりあえずファンキーなバンドをやろうって感じで始まったんです。 鈴木:『THE JUSTICE』以降、ハード寄りになったよね。去年の7月9日、the hatchという(札幌の)先輩バンドが主催しているイベントに呼んでいただいたんです。 千代谷:あそこに出てから考え方が180度変わったよね。やりたいことも定まっていった。札幌のバンドたちに完全に食らって、今の音楽性に通じるようなことをやりたいと思うようになりました。 ―強烈な体験だったんですね。 千代谷:あとは先日のクアトロでもご一緒させてもらった空間現代が、昨年6月10日にツアーで札幌に来たので僕ら全員で行ったんですけど、そのとき出演したGlansっていうバンドが本当にヤバくて。とてつもない衝撃を受けたんです。2日間ぐらい耳が聞こえなくなりました(笑)。 鈴木:どっちも興奮したよね。こんなイベントあるんだって。 千代谷:それまでライブハウスに行ったことすらなかったけど、the hatchとかを『THE JUSTICE』で初めて見て、札幌の音楽シーンに触れてから変わりました。僕らもヤバい演奏、パフォーマンスをした方がいいなと。 ヤナガワ:ビリビリ痺れる感じのね。 ―昨年の『THE JUSTICE』でテレビ大陸音頭のライブを観た観客のひとりが、「俺もバンドやりてえ!」って叫んで、そこから本当にバンドを始めたという話も見かけました。 千代谷:それはALUMICANという、僕がやってる別のバンドのことですね。そのとき『THE JUSTICE』で出会った高校1年生のやつと仲良くなって、そこから結成したんです。 ―今の札幌には、アンダーグラウンドな志向性をもつ若者たちが繋がる環境があると。札幌出身の高校生バンドといえば、LAUSBUBが2021年にバズったときも話題になりましたが、彼女たちとも接点はあるんですか? 千代谷:いろんなイベントでご一緒させてもらったり、話したりします。 鈴木:もともとテレビ大陸音頭を組んだ時も、 「LAUSBUBっていうヤバい高校生バンドがいるからその後に続きたいね」みたいな話をしてたんです。 千代谷:LAUSBUBが尖ったことやってめっちゃ売れてるから、「俺らもいくぞ!」みたいな感じで目標にしてきたところはありますね。