Bloomberg

（ブルームバーグ）： 30日の中国株式市場で、ＣＳＩ300指数が９営業日続伸。終値で2008年以来の上昇率を記録した。中国株は世界でも値下がりが目立っていたが、政府による刺激策で投資家が回帰している。

中国本土株の指標、ＣＳＩ300指数は8.5％高で引けた。国慶節（建国記念日）連休前最後の取引で株式を買う動きが強まった。2021年の高値から今年９月半ばまでに45％余り下落していたＣＳＩ300指数はその後、一転して20％超上昇。30日に強気相場入りした。

中国の主要３都市が住宅購入規制を緩和する一方、中国人民銀行（中央銀行）は住宅ローン金利の引き下げに動いた。24日には、利下げや預金準備率の引き下げ、国内株式市場への流動性支援を含む広範な刺激策が公表されていた。

投資家は今回の中国株高の勢いが続く可能性があると見込んでいるようだ。上海と深圳両証券取引所の売買代金は30日、合計で約２兆6000億元（約52兆8600億円）と過去最大を記録した。

サクソ・マーケッツのグローバル市場ストラテジスト、チャル・チャナナ氏は「今回の回復ぶりはどれほど売られ過ぎだったかを明らかに示している」と指摘。「当局による市場支援に関しては、今回は違うとの明確な見方がある」と話す。

インベスコ・アセット・マネジメントのストラテジスト、デービッド・チャオ氏は「過去３年間の循環的な逆風にようやく対処し得る全面的な政策シフトのように見受けられることから、中国市場で先週見られたような楽観的な急騰はより具体的で、持続可能となる可能性がある」と分析した。

「こうした政策転換がどのように実行されていくのかや、十分な対策が講じられたかについては議論の余地が残るかもしれないが、新たな方向性は示されたと考えている」とチャオ氏は述べた。

原題：Chinese Stocks Enter Bull Market After Biggest Surge Since 2008（抜粋）

(c)2024 Bloomberg L.P.