北朝鮮がICBMを高角度のロフテッド軌道で発射か、韓国軍が分析 米韓を牽制の狙いも
【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮は31日午前7時10分(日本時間同)ごろ、平壌付近から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射した。韓国軍合同参謀本部は、長距離弾道ミサイルを高角度で打ち上げて飛距離を抑えるロフテッド軌道で発射したとの分析を明らかにした。大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられる。 日米韓当局がミサイルの種類や飛距離の分析を進めている。 北朝鮮による弾道ミサイルの発射は9月18日以来。米韓国防相がこの直前に米ワシントン郊外で会談し、北朝鮮がウクライナを侵略するロシアに派兵したことを非難していた。米国は11月5日に大統領選を控えている。北朝鮮はミサイル能力を誇示し、米韓を牽制(けんせい)する狙いもあるとみられる。 韓国国防当局は30日に北朝鮮がICBMの移動式発射台を既に配備し、近く発射する可能性があると国会で報告していた。北朝鮮メディアは23日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記がICBMなどを運用する「戦略ミサイル基地」を視察し、核戦力の対応態勢を徹底して整えるよう指示したと伝えていた。