男性医師がパワハラか 口頭注意後も被害訴え続出、第三者委で調査へ 大阪府立病院機構
地方独立行政法人「大阪府立病院機構」(大阪市中央区)が運営する府内の病院で、50代の男性医師からパワハラを受けたと、複数の医師が訴えていることが25日、機構への取材で分かった。病院側の調査ではパワハラを認定できず、口頭注意にとどめていたが、その後も被害の訴えが続出。機構は今月中に弁護士らでつくる第三者委員会を設置し、外部の目を通じてパワハラの有無を調べる。 【表でチェック】職場の「パワハラ」の具体例と該当しない例 機構によると、男性医師は約10年前から病院内の診療科で部下を監督。令和4年5月に男性医師のパワハラを指摘する匿名の公益通報が機構にあり、病院が内部調査を実施した。複数の医師らが被害を訴えたが、男性医師は「指導の範囲内だ」と説明。病院はパワハラの事実を認定できず、昨年2月に男性医師を口頭で注意した。 その後も同様の公益通報が続き、今年3月には被害を訴える文書が提出されたため、機構は弁護士ら3人で構成する第三者委員会の設置を決定。関係者への聞き取りなどでパワハラが認定されれば、男性医師の処分を検討する。 機構の遠山正彌(まさや)理事長は「よりよい医療を患者に受けてもらうためにはハラスメントのない職場づくりが重要。調査結果を踏まえ適切に対応したい」とコメントした。