就寝時は「朝の3時まで」タイマーでエアコンをつけています。24時間つけていた方が電気代は安いですか?
夏の猛暑日には、生活にエアコンが欠かせません。日中はもちろん、夜寝るときもエアコンをつける人は多いのではないでしょうか。エアコンは便利ですが電気代が高いので、節約のためにできるだけ切っておきたいものです。 しかし、エアコンは起動時に多くの電力を消費するので、つけっぱなしにした方がいいのではと感じることもあるかもしれません。そこで今回は、どれほどの時間ならエアコンを切らずにつけっぱなしにした方が、電気代が安くなるのかを解説します。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
エアコンの電気代
まずは、エアコンの使用にそもそもどれほどの電気代がかかっているのかを、1時間あたりの電気代として計算します。 エアコンの電気代は、電力料金の単価に消費電力量をかけることで求めることができます。公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金の目安単価は、1kWhあたり税込み31円です。 エアコンの消費電力は、冷却効果によって違いがでますが、今回は消費電力635Wのエアコンで電気代を計算します。 電化製品の電気代は、まず1時間あたりの消費電力量(kWh)を求めます。計算式は「1時間あたりの消費電力量(kWh)=消費電力(W)÷1000×1時間(h)」です。つまり、消費電力635Wのエアコンの場合は「635÷1000×1=0.635」となります。 続いて、電力料金の目安単価である1kWhあたり31円に、1時間あたりの消費電力量である0.635kWhをかけて電気代を求めると、「31×0.635=19.685」となり、消費電力635Wのエアコンの冷房時の電気代は、1時間あたり約19.7円であることが分かります。
エアコンをつけっぱなしにした方が節約になるケース
就寝時に、朝の3時にタイマーでエアコンを切る設定にするのは、節約を考えてのことだと思います。しかし、エアコンは起動時に多くの電力を消費するので、24時間つけっぱなしにした方が、電気代が安いのではと感じる人もいるようです。 ここでは、ダイキン工業株式会社が行った調査を基に、どれほどの時間ならエアコンを切らずにつけっぱなしにした方が、電気代が安くなるのかを紹介します。 ダイキン工業株式会社の調査によると、日中(9:00~18:00)は、節約のためにエアコンを切っている時間が35分以内の場合は、つけっぱなしにしていた方が電気代は安く済むという結果でした。 また夜(18:00~23:00)の場合は、節約のためにエアコンを切っている時間が18分以内の場合は、つけっぱなしにしておいた方が、電気代が安く済むという結果になりました。 今回のケースで、朝の3時にタイマーでエアコンを切り、例えば7時に起床してエアコンをつけた場合を想定すると、上記の2つの時間帯には当てはまりませんが、エアコンを切っている時間が4時間と長時間であるため、つけっぱなしよりもタイマーでエアコンを切った方が節約になる可能性が高いでしょう。 先ほど計算したエアコンの1時間あたりの電気代は約19.7円だったので、仮にこのエアコンを使用した場合、24時間つけっぱなしにすると電気代は約473円です。エアコンを切っている時間を4時間つくると、約79円電気代を節約できます。 エアコンが起動時に電力を多く消費するといっても、つけっぱなしにした方が節約になるのはエアコンを切る時間が短時間の場合です。長時間エアコンを使わない場合は、電源を切った方が節約になります。 なお、エアコンの性能によって、数値には違いがでてくる点はご留意ください。