女子野球で町に活気を 山陰初のクラブチーム「島根フィルティーズ」来春デビューへ始動(島根・川本町)
山陰中央テレビ
島根県川本町が来年4月の創設を目指している女子の硬式野球クラブの初めての合同練習会が開かれました。 4月のデビューに向けて、動き始めました。 11月2日、川本町で初めての合同練習会が開かれました。 山陰初の女子硬式野球クラブ「島根フィルティーズ」。 島根県川本町が来年4月の創設を目指しています。 集まったのは10代、20代を中心に10人の選手たち。 すでに入団が内定している選手と入団を希望する選手です。 練習会には、大田市出身でプロ野球・近鉄などに在籍した森山一人監督も参加。 選手たちと初めて顔を合わせました。 選手たちは森山監督から指導を受けながら、キャッチボールやノック、バッティングなどに汗を流しました。 選手: 「すごい指導者さんも優しくわかりやすく教えていただいて、すごい楽しかったです」 島根フィルティーズ・森山一人監督: 「最初ウォーミングアップ見ていたら心配にはなりましたけど、ボール使って野球をしだすとハツラツとした姿になってくれて安心しました」 川本町と女子野球のつながりは5年前にさかのぼります。 2019年、町内の島根中央高校に島根県内初めての女子硬式野球部が誕生。 練習環境がなかなか整わない女子の硬式野球を希望する生徒を県外からも受け、地域の活性化につなげる狙いでした。 ただ、県内には卒業後の受け皿になるクラブチームがなく、野球を続けたい生徒は県外のチームを選ばざるを得ません。 こうした現状を解消するため、町が練習環境などを整備、野球を通じ、若者の定住につなげる狙いです。 監督やチームのスタッフ、選手の給料は総務省の「地域おこし協力隊」の制度を採用。 町外から来た選手たちは最初の3年間、「協力隊員」として町のイベントなど地域活性化の仕事に取り組む傍ら、選手として野球に打ち込みます。 そして、任期を終えたあとは川本町や周辺地域の企業がアスリート採用したり、町内を拠点に起業したりして町内への定住をめざします。 鹿児島から参加18歳(高校3年生): 「働きながら野球ができるっていうのと1期生になるので、自分が思ったように動ける。グラウンドだったり、室内練習場だったり野球に集中できる環境がすごく整っている」 公式リーグに単独チームとして登録するには最低11人の選手が必要ですが、入団が内定しているのは今のところ7人だけ。 クラブでは、練習会の参加者にも期待しながら、来年春までにスカウトや公募でメンバーをそろえたいとしています。 島根フィルティーズ・森山一人監督: 「今の感覚だとメンバーは揃ってくれるかなとそこは期待している部分なんですけど、来てもらえるように募集活動を頑張っている最中です」 川本町は11月3日、全日本女子野球連盟の「女子野球タウン」に認定されました。 全国で17番目の認定で、今後、町は連盟と連携しながら、大会の開催や野球教室など普及活動に取り組み、女子野球を通じた地域活性化を目指します。 島根フィルティーズ・森山一人監督: 「一番は認めてもらうということが一番大事だと思うので、最初は地域活動に一緒にやらせてもらうとか、そういうところから初めていって、この子達試合しているんだ見に行こうかなみたいなと思ってもらえるように毎日やっていきたいなと」 川本町ゆかりの「イズモコバイモ」や音楽の町にちなんで名付けられた「フィルティーズ」。 地域の期待も背負って来年4月のデビューに向け、動き始めました。
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