スマホは移動中の暗記学習には最適 上手に使いこなす受験勉強法とは?
「受験勉強の妨げになる」といわれるスマホですが、勉強にうまく取り入れている中高生もいるようです。どのような使い方をしているのでしょうか。専門家に聞きました。 【写真】試験当日、お守りは「激落ちくん」だった 東大合格「クイズノック」メンバーが語る
学習管理アプリ「Studyplus(スタディプラス)」を提供するスタディプラス株式会社の取締役で、Studyplusトレンド研究所所長の島田豊さんは、スマホの使用について、「スマホにはデメリットがあることを理解したうえでうまく使えば、受験勉強の味方になる」と話します。 スマホで学習をするためのツールとしては、有料制の映像授業や、勉強系YouTuberが配信する学習動画、学習アプリなどがあります。また、学習系のSNSで仲間から励ましをもらったり、情報交換をしたりといった使い方でモチベーションを高めている受験生もいます。 「読む・書く」という中高生たちの学習スタイルを調べると、紙による学習と、スマホやタブレットなどのデジタル端末を使った学習を上手に使い分けている様子がうかがえると、島田さんは言います。 「全国のStudyplusのユーザー2967人を対象にしたアンケートでは、記述する場合は紙を使っている中高生が多いという結果が得られました。自宅で記述する場合は、『紙しか使用しない』人の割合が35.2%と高く、これは問題を解いたり、暗記したりする際にノートに書いているのだと思います。一方、電車などでの移動時にはスマホなどのデジタル端末を使っている人も多く、主な目的は暗記です。紙とスマホのそれぞれのメリットをうまく組み合わせて学習している印象です」
紙は全体像がつかみやすい
紙のメリットを尋ねる質問(複数選択可)に対しては、1位「メモを取りやすい」(71.1%)、2位「解く過程が残るので、間違っている箇所などに気づきやすい」(64.6%)、3位「暗記しやすい」(59.8%)の順に高くなっています。 紙に書くことで学習内容を定着できることは、多くの人が実感するのではないでしょうか。 「4位には『全体像をつかみやすい』という回答が入っています。私自身もじっくりと目を通す必要がある資料は、プリントアウトして確認することもあります。パラパラとめくって全体像をつかみやすいのは、紙ならではの特性だと思います」(島田さん)