90年ぶり「陸奥湾」震源のM5以上の地震 いまだからこそ考えたい「防災」【#3】『半島での災害対応』を考える 能登半島地震を教訓に… 重要となる道路網の整備 「来るべき災害への備え」どうする?(全3回)
河村庸市キャスター 「原子力災害が起きたときにどう避難するのかというのが課題かと思うんですけれども。道路だけではなくて、市民の言っていた海上輸送など様々な対応を検討されています。どこを拠点にどのように対応するのでしょう」 青森県・宮下宗一郎知事 「陸・海・空全ての交通モードを使って避難するということになるんだと思います。そのときには必ずしも、(災害が)起こったから、すぐみんなが逃げる必要があるというのが原子力災害ではありません。これは屋内退避も含めて、順次避難していくということが大切でありますので、重大事故みたいなことが、もし万が一起こったとしたら、そのオペレーションは国と県とそれから市が連携してですね、しっかりと逃げ道を確保してやっていくということで様々なシミュレーションを行っています」 河村庸市キャスター 「実際に訓練も2023年も行われていましたよね」 青森県・宮下宗一郎知事 「そうですね。訓練は毎年やらせていただいてます」 ■半島の『道路網の整備』の重要性 河村庸市キャスター 「半島の道路網の整備の重要性というのは、これまでも明らかになっていまして 2012年には横浜町の国道279号で、暴風雪による車の立ち往生が発生しました。 迂回路がないために車400台以上が、当時19時間にわたって取り残されたということがありました。道路網の重要性。整備の重要性を改めて感じますね」 青森県・宮下宗一郎知事 「半島の脆弱性っていうのは、まさにそのインフラの脆弱性そのもので、道路が寸断をされれば応援にも行けないですし、応援にも来てもらえないですし。そもそも物資が届かないということはあるんですね。ですから半島は下北半島も津軽半島も、あるいは夏泊半島も、この道路整備。あるいは、その強靭化というものが非常に重要になっています」 「津軽半島は(人口が)12万人いるんですね。また、下北半島は10万人いるんですね。これだけの人口を抱えている半島ですから、しっかりとした道路整備を初めとする対応が必要です。そして、能登の災害を私達の教訓にするならば、道路整備は当然のことですけど、あとはやっぱり『備蓄』ですね。それからあとは『受援体制』ですね。多くの人たちが応援に行きたいって思いがありながら、行けなかったっていうことを、どうやっていける環境を作るかということと、その受け皿を作っていくかっていうことは、非常に重要になってきますので。そこはですね、もう来年度の事業の中でしっかりと構築していきたいと考えています」