中日、西武は最下位から“上昇気配”? 来季セ・パで「低迷の予感漂う球団」とは
そんな中で聞こえてくるのが「広島とロッテが心配」という声だ。今シーズン広島は首位で迎えた9月に5勝20敗と歴史的な負け越しを喫して、優勝どころかクライマックスシリーズ(CS)進出も逃した。ロッテは5月から6月にかけて11連勝と怒涛の勢いを見せるも、以降は思ったように勝ち星が伸びず後半に失速した。最終的に3位には入ったが、CSでは日本ハムを相手に敗退した。 来季に向けては両チームともに「ベテラン野手に依存している」(スポーツ新聞野球担当デスク)というのが懸念される要素の1つだ。 広島はセカンドの菊池涼介(34歳)、センターの秋山翔吾(36歳)のベテラン2人がセンターラインを担い、打線でも欠かせない存在。ロッテも荻野貴司(39歳)が走攻守でチームを牽引し、角中勝也(37歳)の勝負強い打撃はいまだに健在だ。彼らを脅かす存在が1人でも多く出てこないと厳しい戦いを強いられそうな予感も漂う。 「両チームの野手は世代交代に直面している。広島はリーグ3連覇時の主力から少しずつ移行できているものの、優勝を狙えるまでに至っていない。また毎年のように外国人野手が外れてしまうのも痛手。ロッテは藤原恭大、安田尚憲のドラフト1位コンビが思ったほど伸びてない。ポランコ、ソトの外国人2人に頼りきりの部分も厳しい」(在京球団編成担当) 広島はプレミア12で侍ジャパンの正捕手も任された坂倉将吾がいるのは大きく、二遊間も小園海斗、矢野雅哉に託せる未来図ができつつあるが、その他の若手野手は心許ない。ロッテも佐藤都志也がベストナインに輝くなど、正捕手に定着したのは心強い。しかしシーズンを通じて打線がベテラン頼みな部分もあり、似たようなタイプの俊足野手も複数いるが小粒感は否めない。 「広島・新井貴浩監督、ロッテ・吉井理人監督に共通しているのはモチベーターという部分。選手のメンタルを考え、気持ち良くプレーさせるのに長けている。逆に言えば、そこが崩れてしまえば怖いところがある。両球団は似たようなチームカラーで苦戦が予想されるのも理解できる」(広島OB)