玄海町議会、核ごみ調査請願採択 隣接自治体に戸惑い「寝耳に水」
佐賀県玄海町議会は26日、原発が立地する自治体として初めて、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査の受け入れを求める請願を採択した。請願書を提出した飲食業組合の川崎隆洋組合長(53)は「あとは町長の判断に任せるしかない」などと語った。一方、同町に隣接する唐津市では突然の核のごみ議論に「寝耳に水」(峰達郎市長)と戸惑いもある。 川崎組合長は採択を受け「思いが届いた」と歓迎するとともに「こんなに大きな話になって驚いたが、(核のごみは)避けられない課題として国民一人一人が考える時に来ている」と指摘した。 同じく請願した旅館組合の男性組合長(55)は26日、文献調査に関し「どこか(の自治体)が手を挙げないといけない」と強調。「なぜ請願を出したのか全国で広く理解してほしい」と訴えた。 文献調査の事業主体、原子力発電環境整備機構(NUMO)は26日「前向きな判断は誠にありがたい。地域の皆さまに誠意を持って説明する」とのコメントを発表した。