マレーシア航空、A330neo初飛行
マレーシア航空(MAS/MH)が導入を予定する、エアバスA330-900型機(A330neo)の初号機(テストレジF-WWCZ、予定登録記号9M-MNG)が初飛行に成功した。当初は今年7-9月期(第3四半期)の受領を計画していたが遅れており、間もなく引き渡される見通し。 【写真】マレーシア航空のA330neo 現地時間11月6日にエアバスの本社がある仏トゥールーズを発着し、地中海や仏南部のモンペリエ上空などを3時間半近く飛行した。 同社を傘下に持つマレーシア・アビエーション・グループ(MAG)は、既存のA330の後継機としてA330neoを選定。2022年8月にエアバスと覚書(MoU)を締結し、20機の導入を決めた。このうち10機はアイルランドのダブリンを拠点とするアボロンからリース導入し、残りの10機はエアバスから購入後、リース会社に一旦売却してリース契約を結ぶ「セール・アンド・リースバック」をアボロンと締結した。2028年までの受領を予定している。 マレーシア航空のA330neoは、座席数が2クラス297席で、ビジネス28席、エコノミー269席。エコノミーのうち24席は、足もとの広い座席となる。 A330neoは、従来のA330-200と同サイズのA330-800(標準座席数3クラス220-260席、最大406席)と、A330-300の後継となるA330-900(3クラス260-300席、最大460席)の2機種で構成。ともにA350 XWBの主翼技術を取り入れ、ロールス・ロイス製新型エンジンのトレント7000と空力特性の改善で、1座席あたりの燃費を25%改善した。A330-900の航続距離は7200海里(1万3334キロ)となる。
Yusuke KOHASE