皆野町、世界一周大学と連携「町のファンづくり」に取り組む
皆野町が11月1日、一般社団法人「世界一周学校」(横浜市都筑区)と「地方創生に関する冒険協定」を締結した。締結式は皆野高校(皆野町大渕)の文化祭「秋桜祭」会場で行った。同団体が地方自治体と連携協定を締結するのは今回が初。協定期間は2年間。(秩父経済新聞) 【写真】黒澤皆野町長(右)と中村世界一周大学長(左) 同団体が運営する「世界一周大学(以下、セカダイ)」は、2020年7月に創立されたオンラインとオフラインをかけ合わせた実践コミュニティー。日本各地や海外でフィールドワークを開催し、学びやアイデアを仲間と実践しながら「冒険力」を磨き、新しい技術やサービスの創生を行っている。18~30歳の大学生や社会人が参加し、現在4期生120人が世界で活動しているという。 連携協定の内容は、地域おこし活動に関すること、皆野高校とのプロジェクト活動、若者のまちづくり参画、地域おこし協力隊インターンの受け入れ、その他地域活性化に関することなど。同町はセカダイとの連携を地域の活性化につなげ、町のファン創出や移住や関係人口の構築を目指す。 締結に先駆け、セカダイと皆野高校との共同活動として「SCHOOL DAYSプロジェクト」を発足。2026年度に秩父高校との統合が決定している同校のフィナーレを盛り上げる取り組みが始まっている。セカダイメンバーによる同校文化祭への出店、SNSで高校生活を発信し同校のファンを増やす活動のほか、今後は著名人の学校訪問なども予定。さまざまなフィールドで活躍する人たちとの触れ合いから、多様性を受け入れる大切さを生徒に伝えていく。 黒澤栄則皆野町長は「まちづくりは人づくりでもある。人づくりで大切なことは、コミュニケーション力、やり抜く力、探求力、創造性など『冒険力』を生かした活動をすること。世界一周大学の力を借りてワクワクできることを実践しながら、町民や外部の人との関係性を構築し、まちづくりを盛り上げていきたい」と期待を込める。 世界一周大学の中村雅人校長は「皆野町地域おこし協力隊の東廉太郎さんとの出会いをきっかけに、皆野町のことが好きになった。人口減少、皆野高校の閉校などをネガティブに捉えるのではなく、われわれが関わることで、町や学校が輝くきっかけづくりをしていきたい」と意気込みを見せる。
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