“子どもの孤立化を防ぎたい”いま注目される学校でも家庭でもない『第3の居場所』 勉強も食事も無料で地域と子どもの未来を結ぶ架け橋に…ただ運営維持の厳しさが大きな課題
北海道旭川市で活動する団体『えんぴつとはし』も、企業や市民から寄付金や食料品の提供を受けながら、運営しています。 無料で居場所と食事を提供している分、運営は厳しい状況です。 北海道教育大学旭川校 高橋一将准教授 「悔しいが、お金がないと出来ないんですよ。お金だけがすごく難しいことだなと思っているんですが、一緒に未来を作っていける人が増えていったらいいなと思いながら、踏ん張っています」
それでも続けるのには、共通する思いがあります。 北海道教育大学旭川校 高橋一将准教授 「地域の子どもたちに、すごくいい効果があると思います、新しい居場所が出来て。いろんな方向から素晴らしい教育に対して開かれた場所になればと思っています」 『ふきのとうこどもクラブ』 星野康さん 「居心地がよくて、安心できる場所にしていきたいなと思っている」 運営者たちは、子どもの孤立化を防ぐため、これからも“第3の居場所”を作り、地域と子どもを結び続けます。 堀啓知キャスター) ご紹介した2つの施設は2023年開設され、すでに多くの子ども達が利用しています。 森田絹子キャスター)
札幌でたくさんの絵本を取り揃えた『ふきのとう・こどもクラブ』を支援している日本財団は、2016年から全国で“第3の居場所”の開設支援を始めました。 2020年は、コロナ禍の影響で開設数が少ないですが、ここ数年で開設数が増えているのがわかります。 堀啓知キャスター) 一方、旭川で活動する『えんぴつとはし』のように、地元企業などの支援を受けながら運営している団体もあるようです。 ちなみに2024年の運営費は170万円ほどかかっているということで、こうした活動をどう支えるかが大切になります。 “第3の居場所”を作った団体に運営をぜんぶ任せるだけでなく、私たちが地域とともに、子どもたちが安心して過ごせる場所を支えていく必要があります。
北海道放送(株)
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