大阪府も休業要請 吉村知事が会見(全文4完)追跡アプリ導入は簡単ではない
担当職員との信頼関係は築けている?
エルマガジン社:ということは、担当職員との信頼関係は築けているという認識でいいですか。 吉村:そうです。それはもう皆さんもだいたい分かると思いますけど、保健所と陽性になった方とのやりとりの中で、この人は信用できるなというのはある程度分かると思います。もちろんいろんな個別の事情も聞いた上で、お医者さんの判断も踏まえた上で、最後は保健所長が判断すると。それは無責任じゃないか、一歩でも家を出たらどうするんだと言われたら、それはそこまで担保するGPSみたいな装置はないですけども、じゃあだからといって入院させるのかと。そのときに本当に必要な人が入院できなくなったらどうするのという選択肢の中でいえば、僕は自宅療養というのはあっていいだろうと思っています。
誹謗中傷や風評被害を防ぐための取り組みは?
エルマガジン社:続けてなんですけれど、宿泊療養施設に関してなんですけど、自宅療養にされる方に関しても、陽性を受けたということに対する周辺住民や、いろんな誹謗中傷とか風評被害というのもありまして、人権的な配慮としても、政府が掲げているように、何か風評被害、誹謗中傷とかいじめとかにもつながってくると思うのですが、懸念事項とか取り組むべきものとかがあれば教えてください。 吉村:これはやはり政府の広告、テレビCMでもやっていますが、風評被害とか、あるいは差別とか、そういったことは絶対やめてくださいというのは広く広報もされていますし、僕自身もそれは府民の皆さんにお願いをしたいと思います。こういった感染症、新型の感染症じゃない、普通の病院の中で入ってコントロールできるというようなものであればこういった宿泊施設とか自宅療養じゃないとは思いますが、そういう状況じゃないんですから、これは世界の今の諸都市で何が起きているのかというのは報道されて皆さんご存じのとおりの状況になっています。そういう中で、やはりそういった差別的なものであったり人権を侵害する、無視したようなことは、風評みたいなことはぜひ府民の皆さんにはやめてもらいたいと僕からもお願いをしたいと思います。 それから、それを防ぐためにも、今回の宿泊施設の第1号については施設名も公表して、そしてオープンにしていきます。これが社会にとって必要な施設なんだというのを正面からやっぱり訴えていきたいと思います。非公表にすると、どこでやってるの、分からないね、あるいはネットでここじゃないの、みたいな話になってきますから、逆に、これはもう社会にとって必要な施設なんだというのを正面切ってオープンにして、そして第1号というのを今日から始めたいと思います。