【ウインターカップ注目校】美濃加茂(岐阜県)「3年生を軸に崩れない強さを携えて決戦へ」
夏の「令和6年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」でチーム初となる準優勝に輝いた美濃加茂高校(岐阜県)。続いて「U18日清食品トップリーグ」も2位となり、12月23日から始まる「SoftBank ウインターカップ2024 令和6年度 第77回全国高等学校バスケットボール選手権大会」では優勝候補の一角に挙げられている。 激しいディフェンスからの速い攻めが最大の特長で、球際の強さも光る今年の美濃加茂は、藤田大輝、後藤宙、エブナ フェイバー、関健朗、深見響敏と、3年生たちがスターターを務める。キャプテンの藤田は4番ポジションとして体を張ったディエンスやリバウンドを見せるオールラウンダーで、後藤、関、深見は足を使った速い攻めからの得点やハードなディフェンスなどで貢献するガードたち。そしてセンターのフェイバーは、迫力あるダンクシュートなど力強いプレーが持ち味で、得点やリバウンドを量産する大黒柱だ。そういった最上級生たちがまとまりをみせ、息のあった連携プレーを披露するのだ。 だが、トップリーグの最終戦、福岡第一高校(福岡県)との試合では最終的には延長戦を制したものの、第1クォーター序盤で一時は12点のビハインドを負い、追いついた後の第3クォーター終盤にも再び2桁差を付けられてしまうなど、「まだバタつくときがある」(林龍幸コーチ)と、不安定さも露呈した。それでも、その劣勢の状況から慌てず、「自分たちの持ち味であるディフェンスを頑張ることによって流れを持ってくることができた」(後藤)と、最終的には試合をものにしたことは美濃加茂の強さともいえる。 第2シードから挑む今大会、相手チームからのマークは厳しくなるが、3年生の経験と結束力でそれを乗り越えたいところ。林コーチは、「ディフェンスをもう一つ何か工夫できるようにしていきたいと思っています」と、来る決戦に向けて抜かりはない。加えて、トップリーグで対戦した福岡第一戦を踏まえ、「福岡第一さんの(点差を)離すときの底力といったものは対戦して十分に感じたので、そういったことに対して僕たちもが向かわないといけない」と、優勝を争うライバルたちからも大きな刺激を受けたようだ。 男子では岐阜県勢初となる優勝に向けて。美濃加茂の登場は大会3日目、桐光学園高校(神奈川)と駒澤大学附属苫小牧高校(北海道)との勝者と2回戦で対戦する。 文=田島早苗
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