山本勝利は準決でも勝負になる

　名古屋競輪ナイターF1「中京スポーツ杯・競輪公式投票CTC杯」が10日、開幕した。初日の予選10Rで豪快なまくりを決めて1着となった山本勝利（26＝東京）だが、レース後の振り返りは意外なものだった。 　昨年12月8日に街道練習中の落車で左ヒザを骨折する大ケガを負った。今回の前検日になる9日は「あれから一年。やっと戻ってきた感じがあります」と話していたが、それを証明するまくりを放ち白星を手にした。 「冷静でした。もうちょっと遅ければ突っ張っても良かったですし。ただ、勝てたのは展開」 　笑顔ではなく、はっきりと「セッティングがクソ！」と吐き捨てた。「出切ってからのニュートラルの感じが全くだった」と感触は良くなかったというのだ。それでも「修正するポイントは分かっているので」と2日目に向けて、さらなる上昇の余地を残している。 　ちなみにマークして2着の佐藤礼文は「もう誰も来ない感じだったから、抜いたれ！　と思って全開で行ったけど抜けなかった。強かったですね。えっ、山本君はセッティングがクソだったって言ってるんですか…。脚を使ってからのまくりで押し切っているのに。俺は何もせず、抜けてないって、情けない」と肩を落としていた。