BNP、7-9月増益-トレーディングがけん引、融資業務には逆風
(ブルームバーグ): フランスの銀行BNPパリバの7-9月(第3四半期)は、投資銀行部門と資産運用部門が業績を押し上げた。融資業務は引き続き逆風に悩まされた。
株式トレーディング収入は前年同期比13%増、債券トレーディング収入は同12%増となった。前者はアナリスト予想を下回ったものの、後者は上回った。全行の純利益は7.8%増加し、ほぼ予想通りだった。
ジャンローラン・ボナフェ最高経営責任者(CEO)は近年、余剰資金を活用して株式トレーディングを強化し、ドイツ銀行やクレディ・スイスなどのライバル企業が手放した事業や顧客を引き継いできた。 債券と株式のトレーディング事業がほぼ均衡した今、同氏は保険・資産運用部門の強化に取り組んでいる。
8月にはアクサの資産運用部門を買収することで合意。来年半ばに買収が完了すれば欧州最大の資産運用会社であるアムンディに挑むことになる。
買収完了前の第3四半期にも、新規資金の流入により運用資産が増加し、資産運用部門の収入は7.9%増えた。ウェルスマネジメントは、HSBCホールディングスのドイツのプライベートバンキング業務の買収などで拡大を図っているが、第3四半期収入は若干減少した。
リテール業務と自動車リースなどの専門事業を含む商業・個人向け銀行・サービス部門は、2.6%の減収となった。
BNPは通期利益を112億ユーロ(約1兆8500億円)以上とすることなどの目標を再確認した。また、通期業績発表時に「資本再配分を考慮」して中期見通しを更新する計画であることを明らかにした。
原題:BNP Paribas Gets Boost From Trading as Lending Headwinds Linger(抜粋)
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James Regan