武藤嘉紀(C)Getty Images

明治安田J1リーグ第31節のアルビレックス新潟vsヴィッセル神戸が22日にデンカビッグスワンスタジアムで行われた。 【動画】菊池の執念のヘッドで劇的決勝弾！ 現在11位の新潟は、直近のリーグ戦で名古屋グランパスに0-3で敗れて、7試合ぶり黒星を喫した。立て直しに向けて、同試合から先発メンバーを6人変更。千葉和彦、谷口海斗、小野裕二らがスタメンに名を連ねた。 一方、現在3位の王者・神戸は、前節のセレッソ大阪戦を2-1で勝利し、3連勝含む5試合負けなしと絶好調。首位のFC町田ゼルビアとの勝ち点差も「4」。今季2度目の4連勝での首位追走を目指し、前節からスタメンを1人のみ変更した。広瀬陸斗に代わって古巣戦となった酒井高徳が先発のピッチに立った。 最初にらしさを見せたのは新潟。10分、ビルドアップから島田譲が前線にフィードを送り、高木善朗の落としを受けた長倉幹樹がボックス右手前からボレーシュートを放つ。しかし、これはGK前川黛也の守備範囲に飛んでしまう。 すると、これを防いだ神戸が先制点を奪う。15分、ボックス右手前でパスを受けた酒井が左足でゴール方向に向かってクロスを供給。ゴール前に宮代大聖が飛び込むも、合わせることができず。それでもボールはそのまま左ポストを叩いて、ゴールに吸い込まれた。 古巣戦の酒井の今シーズン初ゴールで先制した神戸。しかし、新潟も譲らず。31分、左サイドでパスを受けた谷口海斗が右足で相手DFの山川哲史とマテウス・トゥーレルの間に絶妙なクロスを送る。ここに飛び込んだ長倉が頭でゴール右に流し込んだ。 さらに新潟は36分、宮本英治からパスを受けた橋本健人が敵陣中央左から対角にスルーパス。これが山川の股を抜けると、ボックス内に走り込んでいた小野が右足ワンタッチで蹴り込んだ。 5分間で逆転に成功した新潟は、後半に入ってもボールを保持し、主導権を握って神戸を苦しめる。一方、首位追走へ負けられない神戸も時間の経過と共に、再びペースを引き寄せ、61分には扇原貴宏が強烈なボレーシュートを放つなど攻勢に転じるが、GK小島亨介ら新潟守備陣を崩すことができない。 対する新潟もリードを広げようと、攻撃の手を緩めず。68分、橋本がクロスボールのこぼれ球をボックス左手前で拾うと、寄せてきた酒井をキックフェイントでかわし、左足を振り抜く。しかし、強烈なシュートはクロスバーに直撃し、ゴールとはならない。 このチャンスを決めきれないでいると、神戸が同点に追いつく。73分、佐々木大樹からパスを受けた大迫がボックス左手前からボックス左にスルーパス。巧みな抜け出しを見せた武藤が左足でうまく浮かし、GK小島との一対一を制した。 武藤の今季10ゴール目で追いついた神戸は勢いそのままに逆転ゴールを目指す。それでも新潟も粘りの守備で対応する中、試合終了間際にドラマが。後半アディショナルタイム6分、左CKの場面で井手口陽介が右足でゴール前にクロスを送る。これを途中出場の菊池流帆が頭で叩き込み、勝ち点3をもたらした。 3-2で劇的勝利を飾った神戸は、今季2度目の4連勝で首位追走へ大きな勝ち点3を獲得。対する新潟は連敗を喫している。