ジョアン・フェリックスはなぜアトレティコで失敗に終わったのか 元同僚カラスコが語るそのワケ 「サッカーでは才能が最も重要なものではない」
今夏にチェルシーへ完全移籍
ポルトガル代表FWジョアン・フェリックス(24)はなぜアトレティコ・マドリードで輝けなかったのか。その理由をアトレティコでチームメイトであったMFヤニック・カラスコ(31)がスペイン『MUNDODEPORTIVO』にて話している。 [動画]チェルシーの攻撃陣が爆発 プレミアリーグ第5節ウェストハムVSチェルシーのハイライト 2019年の夏に1億2700万ユーロもの高額な移籍金でアトレティコに加入したフェリックス。その才能には大きな注目が集まったが、ディエゴ・シメオネ率いるチームで絶対的な存在には至らず。アトレティコでは公式戦131試合の出場で34ゴール18アシストに留まった。ここ数年はチェルシー、バルセロナへとレンタル移籍を繰り返しており、シメオネ率いるアトレティコの構想外となる期間が続いていた。 今夏ついにチェルシーへの完全移籍を果たし、アトレティコでのキャリアに終止符を打ったフェリックスだが、カラスコは同選手が、シメオネの要求に応えなかったことが大きな要因だと語る。 「サッカー界の誰もが、ジョアンが非常に才能のある選手であることを知っている。しかし、サッカーでは才能が最も重要なものではない。規律や集中力、ハードワークが重要なんだ。彼の態度は良かったが、監督の要求通りにできなかったのかもしれない。若いアタッカーはみんな攻撃したがっていて、ディフェンスしたがらないものだ。彼は監督の望み通りに十分に守備ができていないこともあった」 守備面でのハードワーク等がシメオネの要求するレベルに達していなかったため、居場所がなくなったと語るカラスコ。また「アトレティコはそんなに簡単なチームではない。才能だけでプレイするだけでなく、多くの努力が必要だからね」とも話しており、アトレティコはハードワークをより重視していたことを明かした。 シメオネのスタイルに合わなかったことがアトレティコで輝けなかった大きな要因となったフェリックス。チェルシーではここまでリーグ戦4試合に出場し1ゴールを記録。悪くないスタートを切っているが、ポジションを争う選手も多く、ここから本当の戦いが始まる。まだ24歳と若く、その才能をチェルシーで発揮することが期待されるフェリックスにカラスコも最後にはエールを送った。 「彼の幸運を祈っているし、彼が年々成長することを願っている。なぜならアトレティコのようなビッグクラブに若くして移籍し、高額な移籍金というプレッシャーがある中でプレイするのは簡単なことではないからだ。彼は成長したと思うし、チェルシーで 幸せになってほしいし、それを全世界に見せてほしい」
構成/ザ・ワールド編集部