あまりにショック、樹齢3000年「弥生杉」無残…台風10号猛威まざまざ、幹回り8メートルの巨木を根元からなぎ倒す 屋久島
鹿児島県の屋久島で人気の観光地・白谷雲水峡の散策ルートにある推定樹齢3000年の「弥生杉」が、台風10号の影響で折れたことが2日分かった。高さ約26メートル、幹回り約8メートル。歩道が整備され、登山初心者も間近に見られる巨木として知られていた。 【写真】根元だけ残った「弥生杉」=8月31日、屋久島町(屋久島ガイドオフィス山岳太郎提供)
屋久島観光協会理事で町公認ガイドの渡邊太郎さん(47)らが8月31日、被害調査で確認した。根元から約1.5メートルを残して倒れ、周辺の歩道も一部損壊していた。渡邊さんは「屋久島の雄大な自然を気軽に楽しめることから多くの人に親しまれていた。ショックは大きい」と話した。 屋久島森林管理署によると、現時点で縄文杉や紀元杉など他の巨木の被害は確認されていない。 台風10号は、口永良部島を含む屋久島町全域を暴風域に巻き込みながら北上。縄文杉や九州最高峰の宮之浦岳(1936メートル)に向かう主要ルートも、近くの町道が倒木や落石で全面通行止めになり、観光登山ができない状況となっている。町は復旧に時間がかかるとしている。
南日本新聞 | 鹿児島