「1990円フレンチもスゴイけど」「優秀なマーケターが入った?」…。11月にリニューアルの「ガストのモーニング」より魅力的に進化していた!
マーガリンとメープル入りシロップが付いて、ホットケーキみたいにして食べるのも良いのですが、ここに単品で税込120円のあんこ・マスカルポーネを追加すると、甘党垂涎のコテ甘パンケーキが爆誕するのです。 チーズINハンバーグからの、あんこマスカルポーネパンケーキ……。子供だったら親に怒られそうな組み合わせですが、大人なので誰にも文句を言われず食べられます。大人最高! 悪魔的なフードペアリングを堪能しました。
■ガストが面白くなってきた!? 復活の兆し 「ガスト」のほか、「ジョナサン」「バーミヤン」「夢庵」などを運営するすかいらーくホールディングスは、コロナ不振もあり、2022年に100店舗の閉鎖を発表するなど、決して順風満帆とは言えません。 もともと「ガスト」は、安くてお手軽なファミリーレストランという位置づけであったところが、都市別価格制が導入されたため、都心住まいの人たちにとっては安さというアドバンテージがなくなってしまったこともあり、ちょっと前まで魅力が薄れているように感じていました。
ところがどっこい、最近とみにガストが面白くなってきています。当記事で紹介したワンコインで食べられるアサイーヨーグルトボウルや、税込1990円で食べられるフレンチコースなど、魅力的な話題性のあるメニューをリーズナブルな価格帯で提供しているのです。 「とにかく安さで訴求する」という絶対的な安さではなく、他店では高価なメニューを他より安くという、相対的な安さで魅力を打ち出す方向に舵を切ったようです。 以前は「価格差があるのモヤっとするなぁ~、なんだか高い気がするなぁ~」と、不満に感じていた価格設定ですが、「マクドナルド」や「くら寿司」「リンガーハット」など店舗ごとに価格差をつける飲食チェーンが増えたこともあり、慣れてきました。
そこに物価高の煽りを受けて、ほとんどの飲食店が値上げに踏み切りまくったため、「ま、こんなもんだな。納得」という価格に感じるようになってきました。 ■コンセントひとつで客層の変容を感じる朝 お店に訪れたのは平日朝9時、某大学のそばにある超都心店。立地が良く人通りが多いこともあり、いつ来てもほどほどに混み合っています。 以前訪れた際は大学生が多かったのですが、学生客が減り、シニア層がボックス席を席巻していました。
ふと見ると、以前は「ご自由にお使いください」という文字と共に開放されていたコンセントが塞がれています。テーブルには「お勉強やパソコン等での長時間作業はご遠慮ください」というポップまで置かれる始末。 ボックスシートに座って、「いろいろあったんだなぁ」と、客層の変化までの紆余曲折を妄想しつつ、くちいお腹をさすりつつ、猫型配膳ロボットの陽気なメロディーに耳を傾ける朝です。 編集部注:本記事に登場するメニューの価格は、すべて取材時点のものです。昨今の円安、原材料高騰などの影響を受けて価格が改定されている可能性があります。また、店舗によってモーニングの値段・内容は異なる場合があります。
大木奈 ハル子 :ブロガー・ライター