「会社の飲み会が苦手。苦痛を和らげるには…」の悩みに、精神科医はどう答えるか
コロナ禍を経て数は減ったものの、まだまだ残っている職場の“飲み会文化”。好きな人には楽しいひとときでも、苦手な人にとっては永遠にも感じるその時間……。強烈なキャラクターながら、悩みを抱える現代人に優しく寄り添う姿勢でXのフォロワー39万人超を誇る精神科医・Tomy氏がすすめる、苦手な飲み会を克服するための2つのコツとは――。 【写真を見る】カバーイラストは漫画家の「浅野いにお」が担当 *** ※以下、『「内向的な人」の幸福戦略』(精神科医Tomy著、朝日新聞出版)より、その一例を抜粋/編集してお伝えする。
コロナで数が減ったとはいえ…
(お悩み)会社の飲み会が苦手で、ひたすら時が過ぎ去るのを待っています。苦痛を和らげるコツはないでしょうか。 アテクシも組織の飲み会は本当に苦手なんです。気を使うし、時間も遣う。人数が多すぎて振る舞い方もわからない。アテクシが病院から出て、自分のクリニックを開業した際には、飲み会が嫌すぎて、思い切って忘年会も含め一切合切やめてみました。 結果お金も使わず、時間も使わず、気も遣わずで良いことずくめ。スタッフも実は喜んでいるような気がします。基本は仲間と飲むから楽しいのであって、組織だからといって無理に飲みに行くのは誰もが少なからず苦痛を感じているのではないでしょうか? コロナ時代を経て、ますます会社の飲み会の弊害が知られるようになってきているように思います。 とはいえ、未だに会社の飲み会が残っているところも多いでしょうし、飲み会が好きで無理に部下を飲みに誘うような人もいるでしょう。そんなときどうしたらいいのか。アテクシのとった対策を中心に述べてみようと思います。
「自分が楽しめる」ことが大事
・目立たない まず大切なことは目立たないことです。飲み会の末席のことなんて、誰も気が付きません。お酒が入るとますます気が付きません。後半こっそり帰っても多分気付かれないぐらいです。少人数の場合はそうもいかないでしょうが、あまり会話に加わらず、聞いているぐらいでいいかと思います(もちろん、話したいことがあれば話せばいいのです)。 そうすれば「盛り上げなければいけない」なんてプレッシャーからは解放されるはずです。会社の飲み会では盛り上げることより大事なことがあります。それは「場を壊さないこと」です。ですから聞いているだけでも充分なのです。 ・隅っこのほうで、自分が話しやすい人とだけ話すか、一人でみんなを眺めながらゆっくり飲む。 場の中にいようとするからしんどいのであって、場の中心から外れ、一人でしっぽり飲むつもりぐらいの気持ちでいればいいのです。話しやすい人がいればその人を捕まえて話す。会社の飲み会でも、マイペースに飲めばいいのです。 会社の飲み会が苦痛なのは、「盛り上げなければ」という気持ちが強すぎるせいです。自分なりの飲み方で「自分が楽しめる」ようにしていいのです。 (まとめ) 「盛り上げなければ」と思い過ぎなくてOK。ひっそりと自分のペースで飲めば良し。