なぜ大谷翔平は今季”盗塁数”が大幅に増加したのか。史上初「51-51」達成を侍J前監督が推察「投手の動きを徹底的に研究してる」
マーリンズ戦で3発6安打10打点の大爆発
日本が世界に誇るスーパースターの”盗塁技術”が、にわかに注目を集めている。 現地9月19日、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が敵地でのマイアミ・マーリンズ戦に「1番・指名打者」で先発出場。自身初となる3打席連続ホームランを含む6安打10打点2盗塁の大暴れで、メジャー史上初の「50本塁打-50盗塁」から一気に「51-51」を達成した。チームも20対4で大勝を収め、12年連続プレーオフ進出を決めた。 【画像】大谷翔平が史上初「50本塁打-50盗塁」の偉業達成!歴史的な1日を厳選ショットでプレーバック! 米球界にとって歴史に残るド派手な1日となった。3打数3安打で迎えた大谷は6回1死二塁の第4打席、打った瞬間にホームランと分かる打球速度111.2マイル(約179キロ)、飛距離438フィート(約133.5メートル)の特大49号を右中間スタンドの2階席にまで運んだ。さらに9点リードした7回2死三塁の第5打席では、4番手右腕マイケル・ボウマンが投じた外角低めのナックルカーブを流し打ち、レフトスタンドに着弾。今季50号に乗せ、ついにMLB初の「50-50」を達成した。 だが、大谷劇場のクライマックスは9回表だった。2死一、二塁の第6打席、大谷は高めの緩いボールを振り抜くと、再び豪快な本塁打を右翼席にぶち込んだ。圧巻の3打席連続アーチに敵地ファンは総立ち。悠々とダイヤモンドを一周する背番号17に割れんばかりの大歓声が送られた。 メジャー史上初の「51-51」に到達した大谷の活躍には、彼をプロの世界に引き寄せた恩師も温かい眼差しを送っていた。大谷がプロ入りした日本ハム時代の指揮官であり、昨年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で侍ジャパンを14年ぶりの世界一に導いた栗山英樹氏である。同氏は20日、テレビ朝日系の「報道ステーション」に生出演。大谷の快挙について、称賛と走塁の進化について推察した。 未知の領域に足を踏み込んだ愛弟子の活躍について、「数字はまだいけますよ」と栗山氏は豪語する。しかも、記録を達成した舞台が去年のWBC決勝でアメリカを破り、優勝を果たしたローンデポ・パークという巡り合わせには「物語がありますよね」と嬉しそうな表情を浮かべた。 さらに同氏は大谷が放った50号アーチが着弾した場所に注目。「できれば(真横の)ブルペンに入れてほしかった」と漏らす。その理由は「たぶん一生のうちに、(WBCの)決勝を投げる前のブルペンで調整した翔平が一番緊張した場所だったと思う。僕も一生忘れないですし、そういうのがつながって偉大な数字につながっていくものだと思いました」と感慨深く語った。 番組のなかで、今シーズン大谷の盗塁数が大幅に増加した背景を問われると、「僕が走るな!というサイン出しすぎたからですね」と話し、日本ハム時代や侍ジャパンの時も怪我が一番心配で、投手との二刀流だった大谷にだけ「盗塁禁止」のサインを唯一出していたことを明かした。
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