安定拡大が見込める30年連続増配企業とは? 会計士の投資家が「米不況時」に狙う“配当株”3選を公開!
長期株式投資で成果を上げるためには、「良い企業の株を、安く買って、持ち続ける」ことに尽きます。そのためにはまず、「良い企業」を具体的に定義して、良い企業かどうかを見極める必要があります。では具体的にはどんな企業がいいのか? YouTube登録者数10万人、投資歴20年超の公認会計士である日根野健(ひねけん)が、安定拡大が見込める3社をご紹介します。 まず「良い企業」とは何かを具体的に定義しましょう。 【グラフ】なんとも美しい、日清食品の売上高とEPSの推移
良い企業=株価が長期的に上がる企業 とすると、株価が長期的に上がる企業とは、どのような企業なのか。ポイントになるのは、1株当たり純利益(EPS)です。 株価が長期的に上がる企業とは、EPSが長期的に増加する企業です。端的にいえば、「たくさん利益を稼ぐ企業の株価は上がる」ということです。それも将来に向かって、着実に利益が増えていく会社が良いのです。 しかし、EPSが長期的に増加する、といっても、その増えるスピードが1年に1%ずつなのか、あるいは、1年に10%ずつなのかによって、株価の上昇スピードも変わってきます。
私は、良い企業=EPSが年平均10%(以上)増加する企業と考えており、ここでは、その観点に照らして私が注目している企業3社を紹介します。 ■アメリカの景気後退が狙い目「リンデ」 リンデ(LIN)は、世界1位の産業ガス企業です。酸素、窒素、アルゴンなどのエアセパレートガスや、水素、ヘリウムなどの特殊ガスを生産・供給しているほか、産業ガスプラントなどの設計、建設、運用といったエンジニアリングサービスも提供しています。
リンデの強みには、まずスイッチング・コストの高さが挙げられます。 スイッチング・コストとは、顧客が他社製品・サービスに乗り換えるために支払うコストのこと。他社製品・サービスが魅力的に見えたとしても、コストとの比較で乗り換え(スイッチ)を断念する、ということがあります リンデは顧客工場の敷地内に産業ガス供給設備を所有し長期契約を締結することから、顧客にとってスイッチング・コストが高くなり、それが競争優位をもたらし、新規企業に対する参入障壁として働いています。