【解説】“次の首相”は誰に? 過去最多9人の総裁選 きょう告示、選挙戦スタート
■「演説会」で見えた“違い”
鈴江キャスター 「では2つ目のギモンについて。12日に『演説会』も行われましたが、そこで見えた“違い”、何かありましたか?」 平本記者 「前回は4人で1人の時間は20分でしたが、今回は9人で、1人10分という短い時間でした。終了後、演説を聞いた議員の1人は『人が多すぎて、1人あたりの時間が少なく、新しい話はなかった』と話していました」 「多くの候補者が重点政策、総裁選に臨む決意を訴えました。新しい発信がほとんどない中、小泉元環境相は自身の家族のエピソードを初めて明かしました。小泉議員は両親が幼い頃に離婚した後、今年初めてその母親に会ったといいます。こうした自身の経験から『選択肢をひろげる政治家として生きていく』と訴えました」 「また、石破元幹事長は、自衛隊の処遇を改善するための関係閣僚会議を設置する考えを、新たに打ち出しました」
平本記者 「もう1つ、今回初めて総裁選に挑む候補を多かったことからか、原稿に目を落とす場面が多い印象の中、ぐっと前を見て演説してるなという印象だった1人が加藤元官房長官です。実は、記者が取材した裏話だと『原稿を見ると説得力がないから』と、深夜1時まで陣営議員と暗記するまで練習を積んでいたそうです」
■乱立総裁選…今後の展開は?
鈴江キャスター 「それぞれ力を入れたポイントが見えてきました。そして、3つ目のギモン。どうなる?『乱立の総裁選』です。今後の展開はどうなりそうでしょうか?」 平本記者 「まず、12日から党員向けの『投票はがき』が発送されました。取材に基づいて作った『サンプル』には『自民党総裁選挙投票用紙』と書いてあります。候補者氏名の記名式になっています。投票締め切りは、議員票と合わせて、投開票が行われる27日の1日前(9月26日)と書いてあるんですが、同時にはがきの左上には『お早めに投函してください』と書いてあります。実はこれが1つのポイントで、自民党のベテラン職員は『多くの党員がすぐに返送してくる』と話しています」 鈴江キャスター 「早く返送してくることが、今後の選挙戦にどんな影響を与えるのでしょうか?」 平本記者 「選挙戦は今回、最長の15日間となりますが、ある自民党の幹部は『党員票に討論などが影響するのは、この週末くらいまで』と話しています。ある陣営幹部も『割と早く投票するので、まずは党員向けの戦略が重要』と話しています」