「まさか発電所が建つとは」住民説明会ないまま着工 健康被害尋ねる質問に、事業者は「回答差し控える」 国には”飲食店で顔見せ”で「理解得られた」と報告
ただ、建設現場の周辺には星美台地区含め合わせて3地区ありますが、住民全体への説明会を開く予定はなく、建設現場にある事務所で希望者に対して随時行っているとしています。 ■健康被害は?「回答差し控える」 住民団体は、今年2月煙や排水、騒音で健康被害が出ないかなどを尋ねる「公開質問状」を事業者に送りましたが、返ってきたのは「回答を差し控えさせていただく」というものでした。 ■条例の制定求め市に要望書 住民に十分な説明が無い状況が続いているとして、住民らでつくる「田川バイオマス発電所を考える会」は6月、田川市に再エネ発電に関する条例制定を求める要望書を提出しました。 田川バイオマス発電所を考える会 岡部康紀 代表「私たち市民の安全安心な暮らしを守るための願いを早急に実現いただきますよう、お願いいたします」 条例案には、再生可能エネルギー事業者が住民に対して説明会を開くことなどが盛り込まれています。 ■市長「住民の思いを形にする」 田川市 村上卓哉 市長「私の公約の中にも田川の自然を守っていくというものが入っております。みなさんの思いをきちっと形にすべく受け止めさせていただきます」 発電所を巡っては、田川市議会でも議員から質問がありました。田川市議会(6月) 佐藤俊一 議員「市長にも市として事業者に近隣住民との合意形成をはからせるために早急に住民説明会を開催させることを求めてきました。その状況をお尋ねします」 市長「事業者の南国殖産とは2度協議しています。住民説明会開催に向けての道筋が少しできたのかなという思いはしていますけれども、現在のところ明確にスケジュールをお示しできるのには至っていないのが現状」 ■発電所は年内に完成予定 再生可能エネルギー発電所の建設をめぐって各地で問題が起きていることを受け、今年4月再エネ特措法が改正され住民に説明会を開くよう事業者に義務づけています。 今年12月末までの完成を予定している田川バイオマス発電所。十分な説明がない限り事業に対する住民の不信感は拭えそうにありません。
RKB毎日放送