「まさか発電所が建つとは」住民説明会ないまま着工 健康被害尋ねる質問に、事業者は「回答差し控える」 国には”飲食店で顔見せ”で「理解得られた」と報告
花石恵子さん「事業者は『まだ案の案なので、口外しないでください』って言いました。住民説明会であれば『口外しないでください』ってことはまずおかしいと思います」 ■国には「丁寧に説明し理解得られた」と報告 しかし、この飲食店で開かれた説明をもとに、事業者は、住民に対し、「丁寧に説明を行い理解を得られた」と国に報告していました。こうした姿勢が問題視される中、星美台地区の住民向け説明会は、工事着工からおよそ5か月が経ってから開かれました。 ■着工から5か月後の説明会「するつもりなかったんでしょ?」 花石恵子さん「結局工事の造成工事が終わってしまってから初めて住民を集めた説明会が開かれたんですけれども、工事ありきで説明をしてもらったところで、住民はかなり憤慨されて」 住民たちの知らないところで発電所の建設が進められたとして説明を求める声が相次ぎました。 ■説明会でのやりとり(2021年11月) 2021年11月27日 住民「説明会が求められたからするんでしょ?するつもりなかったんでしょ?」 事業者「どこかのタイミングでは」 住民「もう敷地も何も工事に入っているのに、それは言い訳でしょ?」 事業者「そうですね」 住民「住民説明会終わりましたということになっとるんやないと?」 事業者「理解を得られたという書き方をしているところがございました。それに関しましては書き方がよくなかったなと」 住民「理解が得られているわけないやろ、説明会をしてないんやから」 事業者「そうですね、順番が間違っていると思います」 ■RKBの取材に事業者は「落ち度だった」 飲食店で行われた区長らへの説明をもってなぜ住民の理解が得られたと考えていたのか? RKBは、事業者である鹿児島市に本社を置く南国殖産のグループ会社・田川バイオマスエネルギーに質問しました。 田川バイオマスエネルギーは「心配な点や素朴な質問なども含めた質疑応答を行い明確に反対といった意見はありませんでした」と回答。説明会を実施したのが着工後になったことについて、事業者は「落ち度だった」としています。