羽出山 新十両昇進「東村山といえば、志村けんさん、その次に羽出山といわれるぐらいに」
日本相撲協会は27日、福岡国際センターで大相撲初場所(来年1月12日初日、両国国技館)の番付編成会議を開き、東洋大出身の羽出山(はつやま、25=玉ノ井部屋)の新十両昇進を発表した。再十両は2場所ぶりの木竜皇(22=立浪部屋)だけだった。 羽出山は福岡県須恵町の部屋宿舎で会見し「めっちゃくちゃ、うれしい。秋場所の(幕下)優勝で自信につながって九州場所も緊張せずに取れた」と顔をくしゃくしゃにして喜んだ。 三段目100枚目格付け出しからのスタートで、ケガなどもあって幕下生活は2年余り。初心に返って基礎運動などで下半身を強化し、九州場所は西幕下筆頭で5勝を挙げた。同学年の尊富士らはスピード出世で駆け上がっていったが「自分は自分のペースで。みんなの後ろで牙を研いでいる感じ。最終的に追いつければいい」と悠然と構えた。しこ名は本名にこだわった。全国に20人ほどの珍名で「気に入っていますし、この名前を広めたい」と愛着を持つ。 不世出のコメディアン、志村けんさんと同じ東京都東村山市出身。「(志村さんは)地元を有名にした人。市民にとっては英雄です」と憧れる。入門の際には志村さんの銅像にあいさつし、実家は「東村山音頭」のサビでもある「1丁目です」と明かし、周囲を笑わせた。志村けんさんの実兄とは親交があり、幕内に昇進して志村けんさんの化粧まわし作製をお願いする夢を抱いている。「東村山といえば、志村けんさん、その次に羽出山といわれるぐらいの活躍がしたい」と大暴れを誓った。 ◇羽出山 将(はつやま・しょう)1999年(平11)11月5日生まれ、東京都東村山市出身の25歳。玉ノ井部屋。小学6年で相撲を始め、東京・足立新田高、東洋大を経て22年春場所に三段目100枚目格付け出しで初土俵。得意は突き、押し。1メートル93、141キロ。家族は両親と兄、妹。血液型A。趣味は食べ歩きで「お米が大好き」。