高収入だが経済的に不安定な人々=HIFIが、稼いだお金をすべて使ってしまう理由(海外)
高収入だが経済的に不安定な人々は、高級品に大金を使い、貯蓄をしていない。 インフレと物価の上昇が、ミレニアル世代とZ世代の金銭的不安の一因だ。 あるファイナンシャル・プランナーは支出を少しだけ変えて貯蓄・資産形成にまわすよう推奨している。 アメリカのHIFIたちは、裕福に見せることに資産を使っている。それが銀行口座を枯渇させることだとしても。 HIFI (High Income, Financially Insecure:高収入だが、経済的に不安定) は、経済状況におけるもうひとつの一面であり、DINKs(Double Income, No Kids:共働きで、子どもなし)、HENRY(High Earner, Not Rich Yet:稼ぎは良いが、金持ちではない)、ALICE(Asset Limited, Income Constrained, Employed:高所得なのに経済的に不安定)といった分類の一つに加わった。 シャーウッド・ニュース(Sherwood News)によると、ミレニアル世代とZ世代には特に浪費家が多いという。この2つの世代が、2022年に贅沢品への支出を22%増加させたことが、2023年1月に発表されたベイン・アンド・カンパニー(Bain & Co.)のレポートで分かった。お金をかけたのは、高級ファッションや旅行、レストランで、好きなセレブに影響されたり、世の中の流れに乗ろうとしてのことだ。 HIFIには「身の丈に合わない」生活で、稼ぐ以上に使い、長期的な資産形成戦略に資金を振り分けていない人が多いとファイナンシャル・プランニングと資産管理会社のアラフィア・ファイナンシャル・ウェルネス(Alaphia Financial Wellness)創業者、ナターシャ・ノックス(Natasha Knox)は述べた。 「稼ぎは使い果たし、少しも蓄えておくことはしない」とノックスは述べ、多くのHIFIが同社のサービスを求めていると付け加えた。「彼らが安心できないのは、何かがおかしいということに少しは気が付いているからだ」とノックスは付け加えた。 HIFIの不安定な経済状況は、アメリカにおけるインフレと生活費の高騰のせいでもある。アメリカ労働統計局(Bureau of Labor Statistics)によるとインフレ率は10年前の2倍で、生活費を評価するアメリカ各都市の消費者物価指数は、過去10年で約8%上昇した。