三菱自動車の2024年4~9月期決算、営業利益が12.9%減 ASEANの市況悪化で
三菱自動車が30日に発表した2024年4~9月期決算は、売上高が前年同期比1.8%減の1兆3073億円、営業利益が同12.9%減の907億円、当期純利益が同43.8%減の379億円だった。タイやインドネシアでの市況の悪化や北米などでの販売費の増加により減収減益となった。ASEAN(東南アジア諸国連合)市場の回復遅れや為替変動といった不確定要素が残るため、通期業績見通しは据え置いた。 販売台数は同5%増の40万8千台。主力のASEANでは、市況悪化が続くタイとインドネシアでそれぞれ販売台数を落とした。一方、フィリピンとベトナムは販売台数を伸ばした。北米も同1万台増の9万1千台と好調だった。 営業利益の変動要因では、ASEANでの在庫調整など「台数や車種構成・売価」で79億円の減益要因。「販売費」では米国やタイを中心に積み増した結果、277億円の減益要因となった。 ASEANでは市場回復の遅れが課題となるが、「トライトン」や「エクスフォース」といった新型車を投入しシェア拡大を図る。インセンティブが増加する北米については、加藤社長CEOは「各社インセンティブ合戦になり始めている。利益をきちんと見ながら早めに対策を打ち、『悪い在庫』がたまらないようにする考え方が大事」と話した。