村上春樹の“人生の最強のモットー”は「人は人、我は我なり、猫は猫」その深意は?
◆佐良直美「いいじゃないの幸せならば」
もう1曲、彼女が歌詞を書いた代表的な曲をおかけします。佐良直美の歌う「いいじゃないの幸せならば」、いずみたくの作曲で1969年にヒットしました。
◆Ted Heath and His Music「Fly Me To The Moon」
今日のクロ-ジング音楽はテッド・ヒース楽団の演奏する「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」です。 安井かずみ、岩谷時子、2人の優れた訳詞家、作詞家の作品をこうして聴いてきましたが、いかがでしたか? 僕は生まれてこの方、作詞ってまともにしたことがないので、どういうものなのか想像もできないんだけど、これだけたくさんの歌詞を書くって、やっぱり大変な作業だったんでしょうね。身をすり減らす、というか。他人事ながら、「おつかれさまでした」とつい言いたくなってしまいます。 しかし、それはともかく、この番組でザ・タイガースや加山雄三がかかることになるとは、まったく予想していませんでした。予想外のものごとが持ち上がるのが、この番組の持ち味です。 * さて、今日の言葉は小説家村上春樹さんの言葉です。これは前にも一度言ったことがあるかと思うんだけど、あらためて「今日の言葉」として紹介します。村上春樹さんの人生の最強のモットーです。 「人は人、我は我なり、猫は猫」 人生あれこれきついこともあるかと思います。あの人があれほど輝いているのに、どうして私はこうも冴えないんだろうとか、あいつはあんなに恵まれているのに、どうして俺はひどい目にばかりあうんだろうとか、いろんなことを考えていやになってしまいます。誤解されたり、行き違いがあったり、人と人との心の溝がうまく埋められなくて悲しくなることもあります。そういうときにはこの言葉を思い出しましょう。 「人は人、我は我なり、猫は猫」 とにかく自分のやり方でコツコツ前に進んでいくしかないんです。人のことは気にしてもしょうがない。猫さんたちはそういう生き方の良き師匠です。なにしろあのヒトたち、自分のことしか考えてないですからね。ニャーオ。それではまた来月。 (TOKYO FM「村上RADIO~安井かずみと岩谷時子の世界~」2024年9月29日(日)放送より)