「働く姿を子どもたちに」10年ぶりの芸能界復帰を決断した林丹丹「不安で諦めるのは私の生き方に反するから」
まだ子育てをはじめて10年ですが、芸能界で私の経験を発信することで、私と同じように育児に悩むお母さんの背中を押せるかもしれないと考えました。とはいえ、私自身も役に立てる場を模索している最中で、正直将来への不安もあります。でも、だからといって諦めるのは、私の生き方に反すると思ったんです。
── 俳優のお仕事にも再挑戦したいですか? 林さん:私と同年代の俳優さんの努力を見ていて「すごいな」と尊敬すると同時に、「私は続けられなかった」「全力を出しきれなかった」という後悔もあります。もし今後、映画やドラマといった表現の場で役立てるなら、ぜひ挑戦したいです。
── まったく後悔のない人生って難しいですよね。でも、かつての決断があったからこそ経験できたこともあったのではないでしょうか。 林さん:結婚して家庭に入ったのは、もちろんいい経験だったと思っています。誰かとずっと一緒に暮らすって、お互いに大変なこともありますよね(笑)。演技の仕事についても、いまは結婚や育児を経験したからこそ、以前より深く役を理解できるんじゃないかと思っています。 女性の人生には、大きな決断をしなければならないタイミングが何度かあります。その節目に5年後、10年後のライフスタイルを把握するのは難しいですが、いままで自分が下してきた決断を受け入れて、これからも前進する努力を続けていきたいです。
PROFILE 林丹丹さん 大阪府出身。日本語・英語・中国語が話せるトリリンガル。2006年国民的美少女コンテストでグランプリを獲得し、デビュー。「交渉人~THE NEGOTIATOR~」など人気ドラマで活躍も、2013年に結婚し、翌年に芸能界を引退した。2児の母として幼稚園・小学校受験を経験し、2024年に芸能界に復帰。 取材・文/笠井ゆかり 画像提供/林丹丹
笠井ゆかり