「働く姿を子どもたちに」10年ぶりの芸能界復帰を決断した林丹丹「不安で諦めるのは私の生き方に反するから」
──甘えさせてあげるのも大切と聞きますが、「自分でできるでしょ」と突き放してしまいがちです…。 林さん:わかります…!わたしが素直に甘えさせてあげようと思えたのは、数年前、公園で息子とお友達のやり取りを見かけたのがきっかけなんです。
お友達を遊びに誘って断られてしまった長男が、後でもう一度勇気を出してお友達に声をかけている姿を見て、「親には幼稚園での様子は見えないけど、子どもたちはお友達との些細なやり取りを積み重ねながら、毎日頑張っているんだ」と、何だか胸を打たれてしまいました。 その日から子どもたちには、「外で頑張っているんだから、家では安心してゆっくりと過ごしてほしい」と思うようになったんです。
── おうちでの安心感って大切ですね。 林さん:もうひとつ心がけているのが、できるようになったことを見つけて、子どもに伝えることです。苦手なにんじんをひと口食べてみたとか、お友達に勇気を出して話しかけてみたとか、ほんの小さな成長でいいんです。「最近、こういうこと頑張ってるね、気づいてるよ」と伝えることで、「ママはいつも見てくれている」という安心感につながると思っています。 私たちも料理や掃除、子どもの送迎など毎日頑張っていることを家族に気づいてもらえたら嬉しいじゃないですか。大人も子どもも同じですよね。
■少しの後悔とかけがえのない経験を胸に前進したい ──今年、芸能界に復帰されましたが、いつ頃から復帰について考えていたのでしょうか? 林さん:引退してからずっと「家庭の基盤ができたら、また社会に出たい」と思っていたんです。昨年、長女の小学校受験が終わったタイミングで、「働く姿を子どもたちに見せたい」という気持ちが大きくなり、具体的に考え始めました。
──芸能界以外のお仕事に挑戦しようとは思いませんでしたか? 林さん:いまやキャリアもない、社会もよく知らない自分に一体何ができるのか、すごく考えました。そのとき、子どもとの接し方や親としてのあり方に悩みながら子育てしてきたことを思い出したんです。