日産とビームスのコラボ特別仕様車「ビームス エディション」発表会 多くの市販化を望む声を受け発売決定
■ 本当によいものに裏表はない 日産自動車とアパレルブランドのBEAMSは12月18日、特別仕様車「ビームス エディション」の発表会をNISSAN CROSSING 銀座(東京都中央区銀座)で開催した。ビームス エディションは「サクラ」「デイズ」「ルークス」「ノート」「セレナ」「エクストレイル」の6車種に設定され、価格は174万6800円~440万3300円。購入の申し込みは特設サイトででき、申し込み後に正規ディーラーと来店日などの調整を行なう。 【画像】エクストレイル ビームス エディション 「ビームス エディション」は2024年の東京オートサロンで出展した、「ルークス」とビームスのコラボレーションによって誕生した「ROOX BEAMS CUSTOMIZED CONCEPT」に端を発した特別仕様車。このコラボがSNSで多くの市販化を望む声を受け、一般発売が決定したという。 ビームスの“本当によいものに裏表はない”という思想を特別仕様車にも反映し、裏返しにしたデニムを再現したシートカバー生地を採用するなど、コンセプトカーのエッセンスを踏襲しながら機能性を確保したデザインを実現。 エクステリアではフロントグリルやドアミラー、アルミホイール、ボディサイドにひと目でビームスと分かるオレンジや、コンセプトカーのエッセンスであるデニムカラーのネイビーを基調としたアクセントを採用。ボディサイド後方とバックドアにビームスのロゴをレイアウトしたほか、ボディカラーはデザインと調和するカラーをモデルごとに設定する。 また、インテリアではステアリングとドア開口部の足下にビームスのロゴを配するとともに、オレンジのアクセントをフロアカーペットにも採用した。 ■ どこかに行きたくなる幸せな気持ちになってもらえる 発表会では日産自動車から常務執行役員 神田昌明氏と日本マーケティング本部チーフマーケティングマネージャーオフィスの西村奈津子氏、ビームス クリエイティブから代表取締役社長 池内光氏とビジネスプロデュース部 プロデューサーの井上博喜氏、ビームス SSZディレクター/BEAMSバイヤーの加藤忠幸氏が登壇。 日産 神田氏は2024年の東京オートサロンに来場したお客さまから市販化を望む熱い声をもらい、その声に応えるべく市販化が実現したことを大変うれしく思うと述べるとともに、ビームス エディションについて「ルークスだけでなく市販化のご要望が多かったことを受け、お客さまのニーズに合わせてモデルをお選びいただけるよう、日産の最先端技術を搭載したサクラ、デイズ、ルークス、ノート、セレナ、エクストレイルの6車種を展開します。おしゃれさと遊び心を兼ね備えたこれらの車両は、幅広い世代のお客さまにより安全で、快適なお出かけを楽しんでいただくために作られました」と説明する。 また、ビームス クリエイティブの池内社長は今回のコラボは日産からの声がけでスタートしたとし、「日産さんの課題として若年層のクルマ離れがあり、それに対し、市場ニーズの非常に高い軽自動車であるルークスを題材としました。ビームスは国内外問わず数々のブランドや企業と協議を行なっております。ビームス クリエイティブとしても企業間の取り組みにおいて、相手さまやその先にいるお客さまの満足を第一に考えております。今回、日産さんの機能豊かで個性ある6車種はさまざまなニーズの利用者がいると思っております。われわれはファッションのみならずライフスタイル全てが豊かになることを願っておりまして、今回の6車種のデザインを通してお客さまの気分が上がり、どこかに行きたくなる幸せな気持ちになってもらえると思っております」とアピールした。 このあと登壇者全員が参加してのトークショーが開かれ、その中で日産 神田氏は「日産はバブル期にパオやフィガロなど、愛嬌のあるレトロなモデルを打ち出してパイクカーの火付け役となりました。日産は創業以来、『他がやらぬことをやる』という精神のもと、革新的な商品、技術の開発に取り組み、お客さまをワクワクさせるような商品をお届けしてまいりました。今回の企画は、この両者の時代を切り開き、自分たちの技術や先進的な提案で人々の生活を豊かにしていく。こういった価値観を表明したことで実現しました。ルークスをはじめ、日常的に使えるクルマがおしゃれであれば皆さんが、お客さまがハッピーになるはずです。幅広い世代の方々に、よりおしゃれにお出かけを楽しんでいただきたいとの思いのもと、6車種で市販化することとなりました」と、ビームス エディション誕生の背景について語った。 また、ビームス クリエイティブの井上氏は「コンセプトカーの反響に応えるべく、われわれが提案するデザインの実現にはさまざまなハードルがございました。東京オートサロンから踏襲する中で難しかった部分、特に6車種に共通してデザインを落とし込んでいくというところが難しかったと記憶しております。そのような中でも、お互いが譲れないポイントというのがあったんですけれども、議論を重ね、両者でお客さまによりよいクルマを届けたいという気持ちは同じところがございましたので、ここまでやってこれたと思っております」と、ビームス エディションの開発にあたっての苦労話を述べている。
Car Watch,編集部:小林 隆,Photo:深田昌之