物価上昇の中で… ポテチ、ワインの“付加価値戦略”【WBS】
円安による原材料価格の高騰などを受け値上げが相次いでいますが、単なる値上げは買い控えの要因となることも少なくありません。そこで食品や飲料メーカーでは、高い値段でも売れるような「付加価値」をつける戦略が進んでいます。そのために食品メーカーが作った究極ポテチとはどんなものなのでしょうか? 「スナック菓子大手の湖池屋が14日に発表したのが“超”付加価値戦略という方針です。そのポイントとなるのがジャガイモです」(田中瞳キャスター) 湖池屋が独自開発したオリジナル品種「白金ダンディ」と「女神のえくぼ」。これらを使った商品を8月に発売すると発表しました。新たに打ち出すのは、原料から作るという高付加価値を超えた“超”付加価値戦略です。 「日本の土壌でもっとおいしいジャガイモが作れるはず。『うまいイモは、うまいポテチになる』というのが究極のポテチ計画。新たな品種を作り、ブランド化していくという取り組み」(「湖池屋」の佐藤章社長) 湖池屋はおよそ7年の歳月をかけて、このオリジナルの品種を開発し、量産を実現しました。白金ダンディと女神のえくぼを使った商品は1袋172円前後。10グラム当たりでは定番商品の1.3倍ほどと高価格帯になります。 ジャガイモの品種から開発する商品は、実は1月に試験的に限定販売をしています。 「いただきます。厚みがあるので、ザクッとしたしっかりとした食感を感じました。味付けがそこまで濃くないので、ジャガイモ本来の味をしっかりと感じることができます」(田中キャスター) 佐藤社長は「プレミアム市場が伸び続けているので、気に入ったものであれば多少の値段は覚悟して、おいしいものを取りたいとなる。病みつきになる、とりこになる、あるいは熱狂的に応援したいというものさえ作れば客は認めてくれる」と話します。 実はプレミアム市場を狙ったことなどで昨年度の湖池屋の売上高、純利益ともに過去最高を記録しました。今回の超付加価値戦略に加え、海外売上比率を高めることで、2030年には売上1000億円を目指します。