北朝鮮に拉致された田口八重子さんの長男、福岡市で被害者の即時帰国求める活動への協力を呼びかけ
北朝鮮に拉致された田口八重子さん(拉致当時22歳)の長男で、拉致被害者家族連絡会事務局長の飯塚耕一郎さん(47)が、福岡市の市民福祉プラザで講演した。約100人の市民らを前に、被害者も家族も高齢化している現状に触れ、全ての被害者の即時帰国を求める活動への協力を呼びかけた。 【写真】「姉と一刻も早く会いたい」と話す横田めぐみさんの弟、横田拓也さん
田口さんは1978年、1歳だった飯塚さんを東京都内のベビーホテルに預けたまま姿を消した。飯塚さんは田口さんの兄・飯塚繁雄さん(2021年に83歳で死去)に育てられた。
9日に行われた講演で、飯塚さんは「『被害者はもう生きていないのではないか』と陰口のように言われることもあったが、北朝鮮からの信用に値しない報告で死亡を認めるわけにはいかない」と強調。そのうえで「解決への唯一無二の手段は日朝首脳会談しかない。日本は軍事的な圧力は使えないので、皆様の声、世論が重要です」と訴えた。
講演を主催した福岡市は啓発週間の12月10~16日、市役所でパネル展を開く。