「はて?裏金議員まだ議員やるの?」アンチも復活してありえないほどの逆風、「自公過半数割れ」の現実味
安倍政権時には自民党を激しく攻撃していたものの、石破政権になってずいぶん大人しくなったように思われたアンチだが、八王子市では以前として活発に活動している。 萩生田氏が屋外で行う演説会で「裏金議員いらない」「はて? 裏金議員まだ議員やるの?」と書かれたプラカードを持って歩き回り、演説する萩生田氏の頭上にはデッキから「ウラ金 2728万円 萩生田」と書いた垂れ幕を下ろしている。 ■萩生田の苦戦が示していること
萩生田氏の苦戦ぶりは、各調査が立憲民主党の有田芳生氏の若干のリードを伝えていることでも明らかだ。ほぼ落下傘候補の有田氏は、当初は選挙事務所の開設すらままならない状況だったが、旧統一教会問題での批判票を集めて徐々に伸びている。 昭恵夫人が「主人(安倍元首相)が最も信頼する国会議員の1人」と述べた萩生田氏が議席を失えば、それは有権者が安倍政権に「NO!」を突き付けたにも等しい。 まさに山高ければ谷深し。2012年に政権を奪還して以来、自民党は12年間もの「我が世の春」を楽しんだ。しかし現在、未曽有の逆風に喘いでいる。しかもこの苦難を乗り越えたからといって、誰も「裏金問題」は禊が済んだとならないだろう。
安積 明子 :ジャーナリスト