【巨人】わずか3安打3併殺6連敗 どうした岡本和真…11度目完封負けにベンチでしばらく動かず
◆日本生命セ・パ交流戦 楽天3―0巨人(13日・楽天モバイル) 巨人が楽天に散発3安打で完封負けし、22年8月以来の6連敗を喫した。チームは4月8日以来の借金生活に突入。阿部慎之助監督(45)は1軍に昇格したばかりの萩尾匡也外野手(23)、増田陸内野手(23)をスタメン起用し、萩尾も2安打で応えたが、つながりを欠いた。先発の井上温大投手(23)は6回途中1失点と粘ったが援護なく4敗目。14日からの交流戦最後のカードとなる日本ハム3連戦(エスコン)で何とか意地を見せたい。 【動画】坂本勇人が丸佳浩に外野ノック 仙台で悪い流れは断ち切れなかった。攻撃も守備も思うようにいかない。巨人が東京Dでのオリックス戦から2カード連続3タテを喫して今季ワーストの6連敗。阿部監督は勝利に沸く楽天ファンの応援歌が鳴り響く中、悔しそうな表情でベンチ裏に引き揚げた。打線は3安打、3併殺の拙攻で11度目の完封負け。「うまくいかない時はこんなもんですよね」と重い現実を受け止めた。 紙一重だ。打順をシャッフルし、休養でスタメンを外れた坂本に代わり、今季2度目の5番に入った岸田が2回無死一塁から痛烈な打球を放つも三ゴロ併殺。4回1死満塁では長野が遊ゴロ併殺、5回1死一塁では今季初の1軍昇格即「9番・一塁」で出場の増田陸が初球をフルスイングも三ゴロ併殺に倒れた。 5月29日の試合前ミーティングで阿部監督が「ブリブリ振っていこう」と呼びかけた通り積極的に強振する姿勢は見えたが、これが負のスパイラルなのか。緩急を操る左腕・藤井を攻略できそうでできず、5回無失点の好投を許した。2打数無安打で12試合本塁打なしとなった4番・岡本和は試合後、ベンチ内でしばらく動かず、喜ぶ楽天ナインをじっと見つめ「明日勝てるように頑張ります」と努めて切り替えた。 守備では1点ビハインドの7回1死一、二塁で村林の内野フライを遊撃・泉口が落球。満塁となり、その後2点を追加された。「取れるアウトを取れなかったりとか、そしたら勝てないですね」と阿部監督。連勝中や好調時は面白いようにうまくいくはずの攻守が、本来の姿ではなかった。 これで借金1となったがプラス要素はある。1軍再昇格の萩尾が「8番・左翼」で2安打と左翼の守備でダイビングキャッチ。ムードメーカーの活躍に「明るい材料がひとつ見つかったかなと思いました」と前向きにとらえた。丸、ヘルナンデスの1、2番は交流戦を通して好調維持。パ・リーグ首位独走のソフトバンクに3連戦2勝1敗と勝ち越した阿部巨人のチーム力はこんなものじゃない。歯車がかみ合い出せば一気に状況は好転するはずだ。 交流戦は残り3試合。14日から北海道に移動して日本ハム戦に臨む。「とにかくまず連敗を止めること、それを目標にやるのと、最後は勝ち越してなんとか終わりたいと思います」。最大の良薬は白星。全員の力を結集してまず一個勝つしかない。(片岡 優帆)
報知新聞社