日本製鉄のUSスチール買収、議決権行使助言機関が「賛成推奨」
米国鉄鋼大手のUSスチールは、4月12日の臨時株主総会に諮る日本製鉄による買収案について、大手議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシズ(ISS)とグラスルイスが賛成を推奨したと発表した。 両社は共に3月27日付でレポートを出した。ISSは「株主にとり意義のあるプレミアムであるのは疑いようもない」と評価。クリーブランド・クリフスの買収案は現金が少なく株式交換を含んでいることや「クリフスの株主から承認を得られるだろうか」と問題点を挙げ「規制当局の認可を得るという日鉄のコミットメントを考えれば、USS取締役会の決定は擁護できる」とした。 グラスルイスは、EBITDA倍率を示しながら日鉄が提案している全額現金での買収案が「USS株主にとり魅力的」とする。 USSは2社の賛成を歓迎し「日鉄と協力し、有能な従業員や労働組合員を優先しながら米国でUSSの強化と成長を図っていく」とコメントした。