暁美ほむらが最強の魔女に? 劇場版『まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉』の内容を考察
暁美ほむらが「ワルプルギスの夜」になる可能性も?
※以降、『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』までの内容に触れています。ネタバレにご注意ください。 ここからは『叛逆の物語』までの展開に触れつつ、より踏み込んだ考察を行っていきたい。 そもそも同作はインキュベーターという生物と契約することによって魔法少女になった少女たちの戦いを描いた物語だが、実は魔法少女はやがて魔女になることを運命付けられていた。しかしTVアニメ版の結末にて、まどかが「全ての魔女を生まれる前に消し去りたい」と願った結果、宇宙が再編され、「円環の理」によってあらゆる時間軸の魔法少女が魔女になることを回避できるようになった。 『叛逆の物語』ではその続編として、“偽りの見滝原市”に閉じ込められたほむらの物語が描かれることに。そこで彼女はインキュベーターの策略によって魔女となってしまうのだが、まどかたちの活躍によって人間へと戻る。しかしそのまま「円環の理」に連れ去られることをよしとせず、逆に人間としてのまどかの記録を奪い去り、新たな世界を生み出すのだった。 そのため順当に考えると、『ワルプルギスの廻天』ではほむらによって改変された世界が舞台となるはず。実際に特報映像では悪魔ほむらの姿が描かれているので、ほむらが“悪魔化”した後の時間軸だと想像できるだろう。 とはいえ1点、違和感を抱かせる描写も。「円環の理」によってすべての魔女は消滅したはずだが、なぜか特報第1弾などでは「ワルプルギスの夜」こと「舞台装置の魔女」の再登場が匂わされているのだ。 実際に作品を観なければ解けない謎だが、1つの仮説としては「ほむらがワルプルギスの夜になる」という可能性も考えられる。 「ワルプルギスの夜」は真の名前がいまだに明かされておらず、正体不明の魔女。だが歯車をモチーフとしていることがほむらと共通しており、両者に何かしらの関係があるのではないかと考察されていた。 特報第2弾でもこれを示唆する描写があり、ほむらが写ったコンパクトミラーの上部にドイツ語で「愚かな」を意味する形容詞「Dumme」が綴られていた。「ワルプルギスの夜」は公式サイトの魔女図鑑にて「回り続ける愚者の象徴」とされていたので、やはり両者の関連性は無視できないだろう。 ただ、『叛逆の物語』ではほむらが魔女化した姿が「くるみ割りの魔女」として描かれていたので、「ワルプルギスの夜」の誕生とどう結びつくのかは今のところ未知数だ。 さらにもう1点気になるのは、包帯でぐるぐる巻きになった美樹さやかの姿が描かれていること。さやかといえば、改変後の世界にてまどか以外では唯一ほむらのやったことに気づいた人物だった。『叛逆の物語』では結局改変前の記憶を失い、幸せな日常に馴染んでいったように見えたが、今作にて何らかのキーパーソンとして活躍するのかもしれない。 なお、10月25日~31日にかけて前作『叛逆の物語』が劇場でリバイバル上映されることも発表されている。最新作の公開に先駆けて、今まで魔法少女たちが辿ってきた足跡を振り返ってみてはいかがだろうか。 (文=キットゥン希美)
キットゥン希美