熱中症予防 屋外で働く人々あの手この手 長野県松本市
連日の厳しい暑さに見舞われる中、屋外で働いたり活動したりする人たちは23日、さまざまに熱中症予防に努めた。 長野県松本市波田のスイカ農家・和泉翔太郎さん(38)は下原地区にある約30アールの畑で午前4時半から両親と収穫作業を開始。強い日差しが照りつけた10時ころには帽子、サングラス、冷感マスクで完全に肌を覆って作業をした。「今日は風があるからまだいい方。昨日(22日)は殺人的な暑さだった」という母親の康子さん(66)は、遮熱機能のある帽子の中に汗止めパッドを忍び込ませる徹底ぶり。「帽子やマスクがない作業は考えられない」と話した。 同市島立の現場で外壁の塗装作業をしていた建設業の望月健(たけお)さん(60)は、手持ちのクーラーボックスにペットボトル飲料6本を用意した。こまめに休憩を取って水分補給をするよう心がけ、元請けの建設会社から支給される暑さ対策飲料も利用。「10年、20年前とは気候が違ってきている。暑さ対策もアップデートしなくては」と表情を引き締め、建設現場で普及が進むファン付き作業着の着用も考えているという。 国宝松本城を訪れる外国人旅行客を案内するボランティア団体・アルプス善意通訳協会の岩岡邦明さん(73)=松本市島内=は、昨年から活動時に首掛け式の扇風機を導入した。1回の充電で4時間ほど稼働し「顔周りが涼しくて汗もかかない」と重宝している。通常40分~1時間ほどの時間がかかるガイドは「旅行者の体調にも配慮してなるべく日陰のある場所を選んで案内している」と話した。
市民タイムス