カツオ祭りで大漁願う 加計呂麻島、芝伝統の行事
鹿児島県瀬戸内町加計呂麻島の芝集落で28日、恒例のカツオ祭りがあった。漁船団が集落沖で勇壮なパレードを繰り広げた後、見物客にカツオやマグロなど計1200キロの魚や祝い餅を振る舞い、漁の安全や大漁を祈願した。 明治期からカツオ漁で栄えた同集落の伝統行事。人口減少や高齢化に伴い、近年は民間事業者「脇田丸」が主催している。例年、加計呂麻島内外から訪れる人々でにぎわっており、今年も海岸には多くの地域住民や観光客が集まった。 予定より20分早い午後1時40分ごろ、大漁旗を掲げた9隻の漁船団が海上に繰り出し、パレードと模擬カツオ釣りを披露。歓声を上げる見物客に向け、船上から餅やカツオ引換券の入った小袋をまいた。 後半はマグロ解体ショーや踊り、カラオケなどの余興で盛り上がった。 奄美市名瀬から家族3人で訪れた名瀬小6年の男子児童は「大漁旗がたくさん立っていて船がかっこよかった。餅も7個くらい拾えた。楽しかったのでまた来たい」と笑顔。母親(41)は「初めて来たが人の多さに驚いた。息子2人がカツオの引換券を取ってくれたので食べるのが楽しみ」と話した。
奄美の南海日日新聞