「夢のよう」東海大相模、初出場で4強! 饒舌指揮官の目から汗。準決・流経戦の秘策あり?「4-4-3だ!」【選手権】
「バレるまで12人でやろうかな(笑)」
[高校選手権・準々決勝]東海大相模(神奈川)2-1 明秀日立(茨城)/1月4日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu 【動画】注目度急上昇!東海大相模や上田西がロングスローでゴール演出! 神奈川の虎が快進撃だ。 初出場の東海大相模は1月4日、2年連続6回目の出場の明秀日立と対戦。前半31分に久保遼真に先制点を奪われるも、同40分に沖本陸が同点弾、後半25分に高畑旺崇が勝ち越し弾を挙げ、2-1で逆転勝利を収めた。 大興奮の有馬信二監督は、試合後のインタビューで「凄いですね、選手が。感謝です」「ちょっと目から汗が出ました。感動しています」と口に。さらに報道陣の前でも力強くこう語った。 「今までは連続失点していました。1点取られたらすぐ1分後、2分後に取られて、自分たちで落ちて、ハーフタイムで巻き直しても、1点で終わるみたいなチームだったんです。今日は連続失点しないなと思っていました。夏ぐらいまでは必ず連続失点していたんですよね。メンタル的に本当に成長している気がします。今は自分たちに自信があると思うんです。 段々雰囲気に慣れて、勝っていくごとにどんどん自信をつけていって、本当に成長の途中って感じですね。チームとしても選手としても。今まさに伸びている」 現在58歳の指揮官は、2011年度に東海大相模の監督に就任した。当初、選手権出場は夢のまた夢だったようだ。 「2011年を思い出すと誰も信じてくれないと思うんですよね。東海大相模のサッカーが国立に行くなんて。(東海大相模と言えば)野球と柔道じゃないですか。僕は2年目に国立に選手を連れて、決勝を見に行ったんですよ。『こんなとこでサッカーしたら、すげえんだろうな』とは思いましたけど、まさかね、本当になるとは思わなかったです」 聖地・国立で行なわれる準決勝の相手は流経大柏だ。準々決勝では上田西を8-0で破り、圧倒的な強さを見せている。 饒舌な指揮官は報道陣からスコアを聞くと、こんなジョークを炸裂させ、爆笑を誘った。 「今日8-0ですか?準々決勝ですよね。やばいな、バレるまで12人でやろうかな(笑)。1人増やして『4-4-3だ!』ぐらいで」 初出場でベスト4。「夢のようなひと時ですね。本当に最高です」と声を弾ませる有馬監督だが、無論まだまだ夢からさめるつもりはない。流経撃破へ「立ち向かっていくしかない。逃げてもしょうがないんでね」。タイガー軍団がチャンジャー精神で頂点まで駆け抜ける。 取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)