【詳細解説】いよいよスタートした岸田首相“肝いり”の「定額減税」 1人当たり“4万円”減税も、ルール複雑で国民困惑「何が起きてて何がどうなってどうなるのか…」対象者・方法・効果を専門家がわかりやすく解説
8559人を対象としたアンケート調査では、今回の「定額減税を受けて支出を増やしますか?」という質問に対して、「支出は変わらないと思う」が65.7%、「支出を減らす予定/節約したい」が17.3%となっています。わずかですが支出を増やしたいという意見の人もいました、値上がりの目立つ「食料品」といった生活費への支出や「趣味や旅行」といった楽しみへの支出を計画している人が多くいました。 Q.いざ蓋を開けて手取りが増えていると、この減税はじわじわ効いてくるのでしょうか? (加谷氏) 「手取りが増えると無意識に支出が増えるというのはあると思います。自覚して支出をするのは“給付”の方が効果が大きくて、解散目当てでなかったのなら、なぜ“給付”でなかったのかという疑問もありますので、そういう意味で私も含めて国民は消化不良というか、なぜこの形になったのかはっきりしない点はあります」
個人事業主は申請が必要?複雑な「定額減税」制度 対象や支給の方法等はどうなる?
今回、「定額減税」の対象になるのは、年収2000万円以下の所得税・住民税の納税者とその扶養家族です。年収2000万円超の高所得者は対象から外れました。また、住民税非課税世帯などの低所得者は対象外ですが、給付金を支給するとのことです。
減税の方法は、給与所得者の場合、所得税の減税3万円は6月の給与から減税となります。そして減税しきれない場合翌月以降に繰り越して行くということです。主婦と小学生の家族4人で所得減税額が12万円の場合、6月の給与・賞与だけでは減税しきれなかったときには7月の給与、8月の給与に繰り越されて行きます。 Q.どんどん繰り越すということですか? (加谷氏) 「そうです。単身者ですと4万円なのですぐに控除されてしまうのですが、扶養家族が多い人で16万円あると、年収によっては2~3か月繰り越さないと全額減税されないとなります」
減税額1万円の住民税は6月分の徴収は0円で、7月~来年の5月にかけて1万円を減税した額を均等に徴収するということです。 Q.6月はインパクトがありますね (加谷氏) 「住民税は無いですし、所得税の減税もドンと来ますので、6月は手取りが増えます。それ以降は所得によって変わってきます」 Q.所得が2000万円以上は対象外となっていますが、夫婦足して2000万円の場合はどうなるのでしょう? (加谷氏) 「これは一人の所得が2000万円ですので、あくまで個人の年収ということになります」
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