覚醒剤密輸で豪国籍の女性に有罪判決 アプリで知り合った男から依頼
覚醒剤を密輸したとして、覚醒剤取締法違反などの罪に問われたオーストラリア国籍のドナ・ローズ・ネルソン被告(58)の裁判員裁判の判決が4日、千葉地裁(鎌倉正和裁判長)であった。判決は「覚醒剤運搬に必要不可欠で重要な役割を果たした」として、被告を懲役6年、罰金100万円(求刑懲役10年、罰金300万円)とした。 判決などによると、被告は昨年1月3~4日、何者かと共謀し、覚醒剤約2キロが隠されたスーツケースを、ラオスのワッタイ空港から成田空港に持ち込んだ。 被告は公判で、オンラインデートアプリで知り合った男から依頼され、覚醒剤などの違法薬物が隠されていたとは知らなかったとして無罪を主張。だが判決は、男にだまされたことは認めつつ、「依頼は相当不自然で、被告も違法な薬物が隠されているかもしれないと認識していた」と認定した。 担当した西田理英弁護士らによると、ネルソン被告はオーストラリアの先住民の支援団体で会長を務めていたという。弁護側は控訴する方針。(杉江隼)
朝日新聞社