日本一チームから流出も? FA戦線目玉の一人 争奪戦必至の"隠れキーマン" DeNA29歳外野手が「評価高まる理由」
日本シリーズはDeNAがソフトバンクを本拠地2連敗から盛り返し、怒涛の4連勝で26年ぶりの日本一に輝いた。リーグ3位からの下剋上は2010年ロッテ以来、セ・リーグでは初となった。 【動画】好調な佐野は戸郷から豪快にアーチをかけた 改めて打線の強みを示した球団において、オフの動きが注目されている選手もいる。先の日本シリーズでも勝負の第6戦では5回に代打として登場。勝負強い打撃で1イニング7得点の起爆剤となるなど、存在感を示した佐野恵太だ。FA有資格者は権利行使するための手続き期間が5日から始まるが、FAイヤーを迎える佐野の去就判断が注目される。 今シーズンは多くの球団で打線が苦しんだ。4季ぶりのリーグ優勝を果たした巨人もCSファイナルSでは6試合でわずか9得点の貧打ぶり。歴史的な低迷に悩まされた西武や、9月に20敗と急失速した広島でも助っ人不在や4番不在に悩まされたチームは多く、好打者が求められている側面はある。 佐野は2016年ドラフト9位入団。アレックス・ラミレス元監督に才能を見出だされ、4番に抜擢されたサクセスストーリーも有名だ。2020年には首位打者、2022年には最多安打と打撃タイトルも獲得とバットコントロールに優れた球界屈指のスラッガーとしてしられる。 レギュラーシーズンは139試合に出場、打率「.273」、リーグトップの34二塁打、8本塁打、62打点をマーク。迎えたCSファイナルS第1戦でも相手エースの戸郷翔征から先制ソロを放つなど、存在感を示した。 また佐野といえば、今秋に行われる「プレミア12」でも侍ジャパンに初選出されたことも話題を集めた。同僚の牧秀悟とともに選出と国際舞台でもDeNAの強力打線が存在感を示せるか、注目となる。 過去にはキャプテンも務めるなど、責任感も強く、野球に真摯に向き合う姿勢も評価されている。若手野手が多いチームにおいてはこういった側面も獲得への材料となりそうだ。 一方、所属のDeNAにおいては外野陣は梶原昂希、日本シリーズMVPの桑原将志、蝦名達夫、関根大気、また今季入団した度会隆輝と豊富な人材を誇る。チームに必要な人材であることは間違いないが、佐野は昨オフに複数年契約を提示されるも単年契約を選択したいきさつもあり、去就判断が注目される。 佐野が宣言となれば有力な左打者がFA市場に少ないとあって、争奪戦必至とも見られている。 11月には侍ジャパンとして「プレミア12」の戦いも控える。慌ただしいシーズンの中でどんな決断を下すのか。今後も注目の存在となりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]