政倫審、不記載陳謝も核心語らず 西村氏「忙しかった」
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた1日の衆院政治倫理審査会に、安倍派で事務総長を務めた西村康稔前経済産業相が出席した。政治資金収支報告書への不記載を陳謝する一方、「閣内にいた」「忙しかった」と言い訳の言葉を並べ、還流再開の経緯など問題の核心を語ることはなかった。 西村氏は冒頭「反省をしている」と頭を下げたが、事務総長の仕事は若手議員の支援などにとどまり、会計には関わらないと強調した。 野党議員の質問は、22年にいったん中止になった還流が再開された経緯に集中。西村氏は8月上旬の幹部間協議に加わったと認める一方、結論は出なかったとし、その後については経産相就任を理由に「承知していない」と繰り返した。野党側の追及に「正直に話している」と声を荒らげる場面もあった。 還流は「歴代会長と事務局長の間で慣行的に扱われてきた」としながら、会長だった森喜朗元首相の関与は「聞いていない」と説明。事務局長への聞き取りは「裁判を控えており、口裏合わせと言われかねない」として否定的な見解を示した。