石井有沙選手(南房総中2年)が優勝 サーフィンのアジア選手権(千葉県)
サーフィンのアジア選手権「ASF第3回アジアンサーフィンチャンピオンシップ2024」(8月17~24日)がインド洋のモルディブ、コークスポイントで開催された。日本代表「波乗りジャパン」として南房総中2年の石井有沙選手(14)=南房総市千倉町北朝夷=が18歳以下女子の部に出場して優勝。見事アジア女王の座に輝いた。 サーフィンのアジアチャンピオンを決める大会でアジアサーフィン連盟が主催。日本をはじめ中国、韓国、台湾、インドネシア、フィリピンなど約20の国と地域が参加した。男女別でオープン(年齢制限なし)と18歳以下の部の2部門が行われた。 日本サーフィン連盟では派遣選手を選考。石井選手は、5月に南米、エルサルバドルで行われた国別のジュニア選手権で、16歳以下の部で日本人最高位となり、アジア選手権の代表選手に決まった。 石井選手は、サーフィン検定1級の実力者で、普段は放課後に、主に同市和田地区の白渚海岸で技術を磨いている。切れ味鋭いアクションと華麗なターンが持ち味で、全国各地で行われる大会に出場し、活躍している。 試合会場のコークスポイントは、レギュラーオンリーのリーフブレイクで、日本の波と比べるとパワーもサイズもあるのが特徴だ。 海外の波に対応するため、石井選手は普段使っているサーフボードより4インチ(約10センチ)ほど長いサーフボードを新調。また、体格的にも大柄な外国人が相手ということで、プールでパドルの強化をするなど出場に向けて準備をしてきた。 試合前の練習で、足の裏にウニのとげが刺さり病院にかかるアクシデントにも見舞われたが、大事には至らず本番に臨んだ。 競技は、2~4人1組で制限時間内に波に乗り、ライディングを審判員が1本10点満点で採点。最も評価の高い2本(20点満点)の波の合計点で競う方式で行われた。18歳以下女子の部には11人が出場した。石井選手は、ラウンド1を1位で通過し、ラウンド2をパスし、セミファイナルでも1位で勝ち上がり決勝戦へ。 決勝では、誰よりも波のピークからテイクオフすることを心掛け、1本目で波の斜面にサーフボードのレールを押し当て、ねじり込むようなカーブと、豪快な波しぶきをあげるトップターンをし、最後に崩れる波にサーフボードを当て込み、エクセレントスコアの8・33点を獲得し、他の選手をリード。4本目に乗った波で4・67点を出し合計13・5点で優勝した。 「優勝できたことはすごくうれしい。大会中は波もあり試合をしていて楽しかった。前向きな姿勢が優勝という良い結果につながったと思う。岸からの仲間の応援も力になった」と石井選手は試合を振り返った。 今後の目標は「さらに技に磨きをかけ、世界のトップサーファーと肩を並べることが今の目標。4年後のロサンゼルス五輪に向けて頑張りたい」と先を見据えている。